建築士の仕事で苦労する事・大変な事は?

2022/06/14

一見華やかな建築士の仕事の苦労とは?

建築士の主な業務は、法律に基づいて様々な建築物の設計や工事の監理監督を行うことです。
住宅やマンション・ビルといった色々な建物の設計図を作成し、その設計を基に建築現場で指揮監督などの業務にあたります。

建築士の仕事は、自分のアイデアがそのまま形として残り、社会的な責任も大きく、やりがいのある魅力的な仕事であると言えます。
しかし、やりがいが大きな分、実際の業務においては苦労も多い仕事です。
今回は建築士の業務のうち、大変なことや苦労することにはどのようなものが挙げられるのかをみていきましょう。

予算とデザイン性、安全性の板挟みに・・・

建築士に依頼が入る設計案件の中でも最も件数が多いものが、戸建住宅の設計です。
一生に一度の大きな買い物であるマイホーム。
依頼主は様々な夢や希望を持って、建築士に依頼をします。
例えば「木のぬくもりを感じられる家にしたい」「リビングの天井は高く、開放感がある雰囲気に仕上げたい」など、依頼主は間取りやデザインに様々な理想を持っています。
しかし、予算との兼ね合いで諦めざるを得ないことが多くある、というのが現状です。
また、日本では地震が多いため耐震性が重視され、安全性の面から断念せざるを得ない場合もあります。
依頼主は建築の素人であるため、建築士の説明が理解できず、納得してもらうのが難しい場合も多くあります。
建築士は依頼主の希望と現実の間で、ジレンマに悩まされることも少なくないようです。

締切に追われる

少人数のスタッフで運営される建築事務所で最も苦労する点が、締め切り前の追い込み作業です。
建築物の設計の依頼には必ず締切が設定されており、それに間に合わなければ信用に関わります。
小さな建築事務所にとっては信用を失うことは命取りです。
一度信用を失ってしまえば、次回からの仕事の依頼がぱたりと途絶えてしまします。
特にいくつもの締め切りが重なったり、依頼主に納得してもらえずやり直しを余儀なくされる場合は、深夜までの作業が連日続くこともあります。
心身ともに追い込まれ、体調を崩す建築士も決して少なくはありません。
無理のないスケジュールを立て、意識して身心の健康を保つことが建築士にとって大切なことであると言えます。

実力がなければ生き残れない

令和2年の建築士登録状況によれば、建築業界で難関資格とされる1級建築士ですら、全国で約37万人の登録があります。
建築士の世界は、実はとてもシビアです。
建築士資格を取得しただけではスタートラインに立ったに過ぎず、就職すら難しいというのが実情です。
センスを磨き、独自性のあるアイデアを打ち出し、さらに勉強を重ねなくては生き残っていくことはできないのです。
このように見ていくと、建築士を目指すには相当の覚悟が必要なことがわかるはずです。
建築士の資格を取得後に挫折し、他業種に転職する人も後を絶ちません。
建築士資格を取得した後も現状に満足せず、常に勉強を続けていくという姿勢がなければ、生き残っていくのは難しいでしょう。

理想の仕事に就くことが難しい

建築業界の最難関資格である1級建築士の資格を取得しても、なかなか理想の仕事に就けないというのが現実です。
建築士資格を所持していることで優遇して採用してくれる会社があるのは事実ですが、しかしそういった会社に入社したからと言って設計の仕事ばかりを任せて貰えるかというとそういうわけでもありません。気付いたら簡単な事務仕事ばかりをしているという話も珍しくはありません。
こうなってくると「せっかく建築士の資格を取ったのに意味がないのではないか」「建築士として活躍したかったのにこんなはずではなかった」と考える人も出てきます。
インテリア・建築業界の中でも、最も設計の仕事をさせてもらいやすいのがハウスメーカーですが、ここでも望み通りに設計の仕事ばかりできる人はほんの一握りです。
設計の仕事をコンスタントに任せて貰うためには、常にお客様が満足するような設計図を指定の予算内で作成し続ける努力が必要です。
そのためには、デザインや機能性といった様々な分野で流行を常に把握し続ける必要があり、通常の業務に加えて業務終了後も勉強を続けなければなりません。
そういった点からも、建築士という仕事に熱意を向けていないと、続けていくのは難しいといえるでしょう。
建築士資格を保持していても実際に建築士として仕事をし続けたいのであれば、日々の努力が欠かせないと言えるでしょう。

図面の作成

建築士として何年も実績を積んでいたとしても、やはり図面の作成は大変なもの。
経験と共に様々な業務を経験したベテランであっても、担当する建築物の規模が大きくなればなる程、何十枚もの図面が必要となり、書いても書いても終わらず、徹夜で仕事をしなければならない状態が起こりえるのです。
図面の数が膨大になったとしても、その一枚一枚に緻密な描写が求められることに変わりはなく、その労力は計り知れません。
近年は図面がCADで描かれるようになったため、以前に比べると図面を描く効率は格段に上がりました。
しかしその分、今まで描くことがなかった種類の図面を描くケースが増えてきたため、同じ規模の建築物でも描く枚数が増えました。
製図をする上での一枚あたりの労力は軽減されましたが、総合的に考えると仕事量が増えたと言うことができます。

難しいお客様のアフターフォロー

お客様が気難しい方の場合は、アフターフォローも大変です。
お客様と打ち合せを重ね、納得してもらいながら設計を進めて家を作ったはずなのに、引き渡し後にクレームめいたことを言われることもあります。
引渡し後に色々なことを言われても仕方がないため、何とか納得してもらえるように話すのですが、それが一苦労。
また同じ展示場で建売住宅の見学会を行うと、以前家を購入されたお客様が見学に来られて、「こんなにいい機能があるとは知らなかった」など、購入した家には無いグレードの良いものを探しては、文句を言われることもあります。
家は一生に一度か二度の大きな買い物なので文句を言いたくなる気持ちは理解できますが、最終的に決断をしたのはご自身なので、納得して頂きたいところです。
しかしそれが難しい時もあることを、覚えておきましょう。

建築士を辞める際の最も多い理由とは?

建築士を辞める理由の中でも最も多いのが、理想と現実との間に大きなギャップを感じてしまったケースです。
勤務先によって事情は様々ですが、多くのハウスメーカーや設計事務所では作業効率を高めたり、特定の分野に偏った案件を受注する場合が多いため、手がける案件が変わり映えのしないものになるという場合が殆どです。
自分自身のオリジナリティを生かして自由な設計をしたいと考えていた人にとっては、ルーティンワークが多い実際の職場での仕事内容に、理想とのギャップを感じてしまうケースもあります。
また、一級建築士などはかなり難易度が高い資格である割は、給与などの待遇面に反映されてないという点も離職率を高めていると言えます。
携わっている設計にこだわればこだわるほど重労働になりますし、マニュアルがあり作業がルーティン化すればするほど給与などの待遇は良くなる傾向にあるため、仕事内容と待遇面のジレンマに悩む人が多い実情があります。

建築士の様々な働き方を知ろう

理想とのギャップが埋められるずに離職を考えている方も多い建築士の業界。
しかし様々な働き方があるのも事実なので、業界を離れる前に転職を考えてみるのも良いでしょう。

設計事務所

設計事務所には、少数精鋭で運営されている個人事務所の他、全国に展開している大手設計事務所など様々な形態があります。
個人事務所は、住宅やマンション、学校や店舗など、得意分野を活かして運営していることが殆どです。
それに対して全国に展開している大手の設計事務所は、様々な種類の建築物を手掛けています。
設計事務所の求人情報を見てみると、大手企業に関しては中途採用の場合は「一級及び二級建築士、または木造建築士の資格保持者」という応募条件が記載されています。
個人事務所の場合だと「建築系の学部や学科出身者」や「建築士の資格保持者」という条件で募集されている場合が殆どです。
設計事務所の中途採用に応募する場合は建築士資格の保持が必須となるため、建築士資格を所持した上で転職活動を行うと良いでしょう。

ゼネコンの設計部署

ゼネコンに勤務する場合、基本的な仕事は自社の案件の設計です。
対象となる建築物は、住宅やマンション、ビルや店舗など多岐にわたります。
ゼネコンと設計事務所との大きな違いとして、「意匠設計」を重視するか否かという点が挙げられます。
ゼネコンで手掛ける建築物は堅実な施工を重視している場合が多いため、意匠設計を積極的に手掛けたい場合は、設計事務所に勤務することがおススメです。

住宅メーカー

住宅メーカーには全国に展開している大企業から、その地域に密着した建築を行う企業まで様々な企業があります。
全国展開している大手住宅メーカーの場合は、設計やCAD、積算など、いくつかの部署に分かれている事もあります。
採用に関してはそこまで条件は厳しくなく、学歴が高卒でもOKな場合や、資格を持っていなくても設計に関する業務経験があればOKという求人もあります。
設計事務所やゼネコンと比較すると、就職へのハードルは低いと言えそうです。

工務店

一口に工務店と言っても、会社の規模は様々です。
例えば、大手ゼネコンの竹中工務店は、工務店と付いていても全国展開する大企業です。
しかし主に工務店と言えば、地域密着型の小規模な会社が殆どだと言えるでしょう。
工務店は、直接お客様から依頼を受けて設計や施工するだけではなく、住宅メーカーやゼネコンの下請けとして案件を受注する場合もあります。
工務店に就職するメリットは、地域に様々な貢献ができるという点です。
しかし工務店の多くは小規模経営なので、就職に関して言うならば空きがあることも少なく、求人情報を目にしたらできるだけ早く応募するようにした方が良いでしょう。

建築士の仕事は苦労も多いもののやりがいも◎

一見華やかに見えますが、苦労も多い建築士の仕事。
しかし自身が設計した建築物が完成した時の喜びはひとしおです。
様々な働き方に目を向けて、自分に適した職場で実力を発揮するようにしましょう。

リビングスタイリスト資格とは?取得方法や仕事内容を解説します!

2022/06/07

リビングスタイリストとはどんな資格なの?

インテリア関連の資格と言えば、インテリアコーディネーターやインテリアデザイナーといった資格を思い浮かべる人も多いかと思いますが、近年はリビングスタイリストの資格にも注目が集まっています。リビングスタイリストは、主にインテリアを販売する現場で役に立つ資格で、インテリアコーディネーター資格と併せて取得する人も増えている資格です。
リビングスタイリスト資格は、一般社団法人日本ライフスタイル協会によって認定される民間資格となっています。
リビングスタイリストの資格を目指してスキルを積むことで、インテリアや建築に関する知識を広範囲で得ることができ、接客技術の向上をはかることも可能です。
また現在多様化している顧客のニーズに対応できるインテリア販売のスペシャリストとして活躍することもできるでしょう。
リビングスタイリストの役割は、店舗で商品の魅力を説明するだけにとどまりません。
顧客へのヒアリングを行いライフサイクルを把握した上で適切な提案をする能力が培われるため、インテリアや建築以外の流通業界などからも注目されています。

試験ではインテリアと商品流通の知識が問われる

リビングスタイリスト資格は、1級、2級、3級に分かれています。
受験資格に制限が設けられておらず、問わず誰でも受験できる試験であることから、受験へのハードルは比較的低いと言えるでしょう。
ただし、1級を受験するためには2級に合格していることが条件となっているので注意が必要です。
試験ではカーテンやテーブル、照明やキッチン、バスやトイレといった各々のインテリアエレメンツに関する基礎知識 や、商品流通の仕組み、接客販売の実務に関する事やビジネスマナー、マーケティングなど幅広い分野の知識が求められます。
1級の試験に関しては、上記の内容に加え、競合調査や商品調査、時事問題などの内容も問われます。
リビングスタイリスト資格はインテリアに携わる仕事をしている人はもちろん、流通業界で働く人や、ビジネスマナーやコミュニケーション能力を身に付けたい方など、幅広い職業の方のスキルアップに繋がる試験であると言うことができるでしょう。
試験の合格率は2級で約75%、1級で約50%となっています。
類似資格であるインテリアコーディネーター資格試験の合格率が約20%であることを踏まえると、比較的取得しやすい資格だと言うことができます。

インテリアコーディネーター資格との違いは?

幅広い知識が求められるリビングスタイリストですが、同じくインテリア業界の資格であるインテリアコーディネーターとはどのような点で違うのでしょうか。
インテリアや建築に関する専門知識に重点が置かれたインテリアコーディネーターとは違い、リビングスタイリストは、インテリアや建築業界、流通業界での知識もさることながら接客・販売技術にも重点が置かれた資格であると言うことができます。そういった意味では、インテリアや建築に関する知識に特化したインテリアコーディネーター資格よりも幅広い分野の知識が求められる資格と言うこともできるでしょう。
そしてリビングスタイリストの資格は、インテリアコーディネーター資格ほど合格難易度が高くなく、取得しやすい資格であるという点もポイントです。
インテリアや建築を学び始めた初心者の方や、これからインテリアの仕事を始める方が第一歩として取得するには最適な資格であると言えるでしょう。
リビングスタイリストの資格は接客に役立つ知識や顧客とのコミュニケーションの方法について深く学ぶことができ、そこがインテリアコーディネーター資格と異なる点です。
インテリアコーディネーター資格を取得した上でリビングスタイリストの資格を取得する人も多いです。
リビングスタイリストは、インテリアコーディネーター資格保持者にとっても、さらに接客力や販売力を磨きスキルアップをはかることが可能な資格として認識されています。

公式テキストで勉強しよう

リビングスタイリスト資格取得を取得するためには、一般社団法人日本ライフスタイル協会から出版されている公式テキストで学習を進めるのが効果的です。
公式テキストは販売編と商品編に分かれており、インテリア販売の知識に重点が置かれていますが、それに加えて、接客マナーや流通の仕組みなどもなども含め、詳しく解説されています。
どの級もそれほど難易度は高くないので、公式テキストを読み込んだら、過去問題を繰り返し解く事で合格は可能です。
過去問を繰り返し解き、解答を確認しながら、問題に慣れていきましょう。
公式テキストには、現在販売職に就いている方にも参考になる内容が多く記載されているので、接客・販売のスキル向上にも役立つと思います。
また1級の試験は事前に課題が告知されてから、自宅で答案を作成し郵送するという特殊な形式で行われています。
1級は2級、3級よりも範囲が広く、難易度も上がりますが、地道に学習を続けていけば合格は難しくないでしょう。

リビングスタイリストが活躍するフィールドは?

リビングスタイリストの資格取得者は、非常に幅広い分野で活躍しています。
例えば、家具やカーテン・照明といった専門店を初め、インテリアショップ、スーパーや百貨店、家電量販店、建材や設備、雑貨や住宅などのメーカー、工務店や設計事務所など活躍の場は多岐にわたります。
インテリアや建築に関連する仕事に従事している人はもちろん、インテリアや建築といった仕事に興味はあるけれど、何をどう勉強すれば良いのかわからないという人にとっては、最適な資格であると言うことができます。

リビングスタイリストに向いているのはどんな人?

リビングスタイリストは、住生活に関わるインテリア商品を扱う仕事に従事している方や流通の現場で働いている方、インテリア・建築業界への就職や転職を希望している方などにはおすすめの資格です。リビングスタイリストは、インテリアや建築に関する幅広い知識以外にも、接客のスキルやコミュニケ―ション力がある方に向いている資格であると言えます。

リビングスタイリストの収入や将来性は?

就職先によっても変動がありますが、リビングスタイリストの収入は一般の平均的な収入ととあまり変わりはありません。
近年はライフスタイルや家族構成の変化などによって、リノベーションやリフォームの需要が増加しています。
そのような需要の変化に伴って、インテリアや建築に関する様々なニーズに対応できるリビングスタイリストの注目度も高まってきています。
インテリア業界は住宅と非常に関係が深いため、快適な住空間を提案できるリビングスタイリストは、インテリアや建築に携わる企業からの大きな需要が見込まれています。

リビングスタイリストの仕事内容や必須スキルとは

リビングスタイリストの具体的な仕事内容はどのようなものなのでしょうか。
リビングスタイリストは、カーテンや家具、照明といった高価な商品から、雑貨や食器といった比較的安価な生活雑貨・用品の販売に携わります。
また、インテリアに関する商品だけにとどまらず、門扉や庭といったエクステリア関連の商品も扱います。
リビングスタイリストにとっての欠かせないスキルには、 一般的なビジネスマナーと接客スキルが挙げられます。
リビングスタイリストの仕事は、インテリアエレメントや生活雑貨・用品に関する知識があれば務まるというものではありません。
お客様と綿密なコミュニケーションをはかり、要望や希望を聞き出した上で最適な商品をおススメする能力が必要不可欠です。
仮に商品が優れていたとしても、接客能力が低く円滑なコミュニケーションがはかれなければ、お客様に悪い印象を与えてしまい、購入に結びつかない可能性もあり得るのです。
逆を言えば接客能力が高ければ、商品の魅力を的確に伝えることができ、商品の購入に繋がる可能性が高まります。
商品を購入してもらうには商品自体の品質も重要ですが、リビングスタイリストの接客能力も非常に大きく影響すると言えるでしょう。

リビングスタイリスト資格を取得して、インテリア販売のプロを目指そう

インターネットが発達した現代において、インテリアや家具ををただ購入するだけであれば、インターネットを利用し手軽に買うことができます。
しかし、お客様の中にはインテリアや家具に対して強いこだわりや思い入れを持つ方や、何を買えば良いか分からない方もいます。
リビングスタイリストはそんなお客様に対して、理想のライフスタイルに近づけるように適切な提案をする、インテリア販売のプロフェッショナルなのです。
ぜひ、リビングスタイリストの資格を取得して、スキルアップをはかってみてくださいね。

インテリアコーディネーター資格!独学で取得するための勉強法とは?

2022/05/31

インテリアコーディネーター資格試験の概要

インテリア業界で働くなら、是非とも取得しておきたいインテリアコーディネーター資格。
今回はインテリアコーディネーター資格を独学で取得する勉強法を解説します。
まずはインテリアコーディネーター資格試験の概要をみていきましょう。

インテリア産業協会によって認定される民間資格

インテリアコーディネーターとは、インテリア産業協会によって認定される民間資格の名称を指します。
インテリアコーディネーターの主な仕事は、「住宅や店舗、オフィスなどを新築またはリフォームする際に、快適な空間を提供するために適切なアドバイスや提案を行うこと」です。
民間資格であるためインテリアコーディネーターとして働くためには資格の保持は必須ではありませんが、資格を持っていることで就職や転職に有利に働きます。
特に異業種からの転職を目指される方や、建築業界での就職を目指されている学生の方には、是非取得して頂きたい資格です。
受験資格も特に必要ではないため、受験へのハードルは低いといえるでしょう。

試験は年に一度で、難易度はやや高め

インテリアコーディネーター資格試験が行われるのは、年に一度。
試験は一次と二次に分かれており、一次試験は毎年10月の第二日曜日に行われ、二次試験は毎年12月の第一日曜日に行われています。
一次試験は全50問のマークシート式の学科試験です。
一次試験では、インテリアや建築に関する幅広い知識が問われます。
二次試験では、インテリア製図を作成するプレゼンテーションと論文の試験が行われます。
二次試験では一次試験で問われた知識を応用し、様々な知識を実際の仕事現場で活かすための技術が問われるといえるでしょう。
一次試験は一度合格すると翌年度以降3年間一次試験免除措置が取られるため、ますは一次試験の突破を目指すことが大切になってきます。
受験資格や年齢制限が設けられていないため、誰でも受験が可能なインテリアコーディネーター資格試験ですが、合格難易度はやや高めです。
2021年度に行われた第39回のインテリアコーディネーター資格試験の場合、一次・二次試験通しての合格率は23.5%でした。
一次の学科試験は9,640名が受験して3,166名が合格しており、合格率は32.8%でした。
二次のプレゼンテーション・論文試験では、2021年度に一次試験に合格し二次試験の合格を目指す受験者2,725名と、一次試験免除措置受験者1,226名の合わせて3,951名が受験し、2,334名が合格となっています。
結果を見てお分かり頂けるように一次・二次試験を通して一発合格を目指すには、しっかり対策を立てて学習に取り組む必要があるといえるでしょう。

インテリアコーディネーター資格は、独学で取得可能なの?

ここまでみてきたように、インテリアコーディネーター資格の取得は簡単ではありません。
それではそもそも、インテリアコーディネーター資格は独学でも取得可能なのでしょうか。

結論から言えば、インテリアコーディネーター資格は独学でも取得可能です。
しかし難易度が高い試験なので、しっかり学習計画を立てて学習を進めていく必要があります。
ますは、一次試験の勉強法からみていきましょう。

一次試験対策には、参考書と過去問題が必須

インテリアコーディネーター一次試験のおススメ参考書・過去問題集はこちら!

一次試験は全50問のマークシート方式の学科試験です。
問題はインテリア産業協会が出版している『インテリアコーディネーターハンドブック上巻・下巻』から出題されます。
ですので、まずはこちらを購入しましょう。

    

『インテリアコーディネーターハンドブック 総合版 上』
公益社団法人インテリア産業協会 定価4,730円(税込)

『インテリアコーディネーターハンドブック 総合版 下』
公益社団法人インテリア産業協会 定価4,730円(税込)

過去問題にはハンドブックに記載された文章がそのまま出題される事例も多くありました。
そのため、隅々まで読み込むようにしましょう。

ハンドブックを読み込んだら、続いては過去問に取り組みましょう。

   

『インテリアコーディネーター1次試験 過去問題徹底研究 上巻』
著者名 HIPS合格対策プロジェクト編
(株)ハウジングエージェンシー出版局 定価3,080円(税込)

『インテリアコーディネーター1次試験 過去問題徹底研究 下巻』
著者名 HIPS合格対策プロジェクト編
(株)ハウジングエージェンシー出版局 定価3,080円(税込)

過去問題集は様々な出版社から出ていますが、こちらは最新の5年間分がわかりやすくまとめられているため、おススメです。
一次試験は過去問と似たような箇所から出題される傾向があるため、何度も繰り返し解くようにしましょう。

一次試験の効果的な勉強法とは?

独学で一次の学科試験に挑む場合の効果的な勉強法は、過去問題集5年分を最低10周解が解くことです。
インテリアコーディネーターの一次試験の出題傾向は、過去問題集を解く事で掴むことができます。
そのため問題と答えを暗記することができると、学科試験に合格する可能性は高くなります。
また過去問を繰り返し解く事で、速く問題を解く力を身に付けることが可能です。
インテリアコーディネーターの一次試験では、160分で50問の問題を解かなくてはいけません。
換算すると、1問を3分程度で解いていく必要があるため、素早く解答する力も重要となってきます。
そのためにも、過去問題5年分を10周は必ず解いておきましょう。

二次試験対策は、製図重視で学習を進めよう

二次試験対策は、一次試験が終わってから行うため、より効率的に学習を進める必要があります。
一次試験が終わってから、二次試験までは約二ヵ月。
二次試験の内容はインテリア製図の作成を求められるプレゼンテーション試験と論文試験から構成されています。
どちらも、一次試験で問われた知識をより実践で活かす力が求められる試験となっています。
それでは、二次試験はどのように対策すればよいのでしょうか。

インテリアコーディネーター二次試験対策におススメのテキストはこちら!

二次試験対策で最も重要となってくるのは、インテリア製図の作成技術が問われるプレゼンテーション試験。
プレゼンテーション試験の対策におススメのテキストがこちらです。

インテリアコーディネーター資格試験 はじめてのインテリア製図 合格する図面の描き方 第4版
著者名 星野智子
(株)ハウジングエージェンシー出版局 定価2,750円(税込)

こちらのテキスト一冊で、インテリア製図の問題への対策が可能です。
解説が非常に充実しており、インテリア製図に初めて取り組む方にも最適なテキストであると言えるでしょう。
製図の基本から試験に向けた実践的な図面の描き方まで幅広く学ぶことが可能です。

インテリアコーディネーター2次試験 一番わかりやすい合格論文入門 第12版
著者名 HIPS合格対策プロジェクト
(株)ハウジングエージェンシー出版局 定価2,750円(税込)

この参考書では、二次試験対策でついつい後回しになりがちな論文の対策をすることが可能です。
原稿用紙の使い方といった基本的な部分から、論文の書き方の手順に至るまで、詳しく説明されています。
論文を書き慣れていない人は、この参考書を準備しておけば基本から学ぶことができます。
また、過去の実際の試験問題のうち6問がピックアップされており、16通りの添削が掲載されています。
テキストに沿って学習を進めていくことで、書き方のバリエーションを増やすことができるでしょう。

インテリア製図はトレースすることから始めよう

初心者には難易度が高いインテリア製図ですが、まずは平面図と展開図の練習から始めましょう。
初めのうちは、テキストを読みながら図面をトレースすること(真似て書いてみること)がおススメです。
グリット(マス目)や1/50で描かれている図面を見慣れることから始め、線の描き方や手順などを覚えていき、早く描けるように練習していきましょう。
そして描くスピードが速くなってきたら、過去問題を解いていきましょう。
ここで大切なのは、問題の条件を見落とさないように丁寧に描いていくことです。
インテリアコーディネーターハンドブックにはベッドやテーブルなどの規格寸法が記載されているので、覚えておくと便利でしょう。
論文試験の対策は、インテリア製図の合間に行うという気持ちで取り組みましょう。

初学者の場合の勉強時間は、300時間必要

インテリア・建築業界未経験者の場合は、インテリアコーディネーター資格試験の合格までに、最低でも300時間程度の学習時間が必要になると言われています。

学習時間の配分は、一次試験対策に200時間程度、二次試験対策に100時間程度が求められます。
しかし300時間は最低限の時間であるので、仕事の都合や学習の進み具合によっては更に時間が必要となるケースもあります。
期間としては、平日に1日1~2時間程度学習を行うと仮定して、5ヵ月~10ヵ月程度はかかると言われています。
ここまで時間がかかる理由としては、試験範囲がとても広く覚えなくてはいけない量が多いことが挙げられます。
難しい専門用語なども頻出するため、業界未経験の方は時間をかけてインプットをしていくのがポイントです。

独学で資格取得を目指すメリットとは?

それでは、独学で資格取得を目指すメリットには、どのようなものがあるのかを見ていきましょう。

メリット①:マイペースで学習を進められる

マイペースで学習を進めることができるという点は、独学の大きなメリットだと言えます。
独学の場合は専門学校や通信講座のようにカリキュラムが組まれていないため、自分のペースで学習を進めることが可能です。
特に、仕事が多忙で急遽予定が入ったりする人は、隙間時間を上手に活用できるので独学がおススメです
学習の進め方を柔軟に考えることができるため、独学に慣れしている方にとっては効率的と言うこともできます。
苦手分野を時間をかけて学習したり、得意な部分には時間をかけないというようにメリハリをつけて学習ができるでしょう。

メリット②:コストをおさえられる

独学で資格取得を目指す最大のメリットは、専門学校や通信講座に比べて学習のコストを圧倒的におさえられることです。
参考書の購入には費用がかかりますが、それでもトータルで考えると専門学校や通信講座で学ぶよりも安い費用で済みます。
コストをかけずにインテリアコーディネーター資格取得を目指す方は、独学で挑んでみることがおススメです。

独学で資格取得を目指すデメリットとは?

それでは逆に、独学で資格取得を目指すデメリットにはどんなものが挙げられるでしょうか。
みていきましょう。

デメリット①:スケジュール管理が難しい

独学の場合は予めカリキュラムが準備されていないため、自分で学習のスケジュールを立てる必要があります。
「何となく」や「大まか」なスケジュールを立ててしまうと、実現が難しい日程を組んでしまったり取り組む問題量が不足する場合もあります。
インテリアコーディネーター資格試験は試験範囲がとても広いので、詳細な学習スケジュールを立てることが求められます。
スケジュールの立て方を間違えてしまうと、試験の本番までに試験範囲を網羅できないという事態もあり得ます。
そのためスケジュール管理の難しさが、独学の一番のデメリットであると言うことができます。

デメリット②:モチベーションを維持しづらい

インテリアコーディネーターの資格取得のためには、300時間以上の学習が必要だと言われています。
試験範囲が非常に広いので、学習期間も長期化すると考えられます。
そんな中、数ヶ月先の資格試験を見据えて気持ちのモチベーションを保つことは非常に困難であり、挫折しなよう、注意をする必要があります。
また、専門学校に通学する場合とは違い、目標を共有できる仲間がいないという側面もあります。
独学で学習を進めていると孤独を深めてしまうので、モチベーションを維持できなくなる場合もあります。

デメリット③:疑問点の解決が難しい

インテリアコーディネーター資格試験では専門用語も数多く出題されるため、用語を理解するだけでも苦労します。
独学で学習を進める場合、難しい専門用語が出てきても教えてくれる講師がいないので、疑問点は自分で解説していくしかありません。
しかし、初心者は分からない用語などが出てきた際、後回しにしてしまう傾向があります。
分からない問題は放置すればするほど増えていき、挫折感を感じてしまいやすくなります。

独学の場合は、しっかり対策を立てて学習を進めよう

いかがでしょうか?
今回は独学でインテリアコーディネーターの資格取得を目指すためのコツや注意点をみていきました。
ぜひ参考にして、資格取得を目指してくださいね。

インテリア業界の動向や人気の仕事内容について解説します!

2022/05/25

インテリア業界はどのような仕組みになっているの?

インテリア業界で働きたい方にまず行って頂きたいのが業界研究です。
インテリア業界がどのような仕組みになっているのかをしっかり理解し、業界への認識を深めていきましょう。

テーブルや椅子、ベッドなどの様々なインテリアエレメンツは、まず「インテリアメーカーに」よってデザイン・企画されます。
そして「インテリアメーカー」でデザイン・企画された様々なインテリアは、「製造企業」によって製作され、再び「インテリアメーカー」に納品されます。
その後「インテリアメーカー」が「小売店」にインテリア商品を販売し、「小売店」からエンドユーザーである「消費者」に届けられます。
インテリア業界にはインテリア商品を専門的に取り扱う製造企業や小売店がありますが、今回は「インテリアメーカー」を中心に説明していきます。
インテリアメーカーは大きく分けて「日系」と「外資系」、または「家具中心のメーカー」と「雑貨中心のメーカー」に分類することが可能です。

日系

日系企業で代表的なものには、「ニトリ」と「良品計画」が挙げられます。
こういった大手企業の場合は、商品の企画から製造・流通、そして販売までをノンストップで行っている場合が殆どです。
インテリア業界には大手以外の中小企業も多く、各々がある分野に特化して企業のオリジナリティを武器にしていることが特徴です。
こういった企業の中でも、程良いレトロ感とぬくもりのある色遣いが魅力の「カンディハウス」や抜群の座り心地と機能性、デザインの美しさを売りにしている「イリア」等が代表的なものであると言えます。

外資系メーカー

外資系企業で知名度が高い企業としては、「イケア」が挙げられます。
国内のシェアに関しては日系企業には及びませんが、国内のメーカーでは見かけないような海外ならではのデザインや鮮やかなカラーを用いた商品が多く揃うというのが特徴です。
サイズ感も比較的大きめの商品がラインナップされています。

家具中心のメーカー

家具を中心に扱う企業としては、「ニトリ」や「オカムラ」、「カッシーナ・イクスシー」などが挙げられます。
ベッドやソファ、椅子等のサイズに関して、バリエーションが豊富であるという特徴があります。
実店舗では来店したお客様がイメージしやすいよう、リビングルームやベッドルームなどの様々な生活シーンを再現したり、季節ごとにインテリアコーディネートを変えてディスプレイをしている企業も多くあります。

雑貨中心のメーカー

雑貨をメインに扱っている企業には、「良品計画」や「アイリスオーヤマ」、「ナフコ」が挙げられます。
バス用品やキッチン用品、洗濯用品等の小物関連の取り扱いが多いのも特徴です。
「雑貨中心のメーカー」は、殆どの企業がプライベートブランドを展開しています。
各企業が各々の特徴を活かし、様々な工夫を凝らした商品を生み出しています。

近年のインテリア業界の動向は?

それでは、近年のインテリア業界の動向は、どのように推移しているのでしょうか。
ここでは「インテリア業界の売上の推移」「インテリア業界の事業展開」「デジタル化の拡大」という3つの観点からみていきましょう。

インテリア業界の売上の推移

一般社団法人日本家具産業振興会が算出した家具小売業時系列データによると、家具やオフィス用品業界はの売上は、1980年代~1990年代にかけては市場規模が2兆円を超えていたものの、2000年頃に1兆円台まで下がり、2009年に起きたリーマンショックの影響で大幅に下落しました。
しかし2011年に発生した東日本大震災の後は、震災によって破損した家具を買い換える人が急増したため、市場規模はV字回復を見せました。
その後も売上は右肩上がりで推移し、2020年から新型コロナウイルスの感染が拡大したことによる巣ごもり需要やリモートワークの増加を背景に、家具やインテリアなどの売り上げは堅調に推移しています。帝国データバンクの調査によれば、2020年の国内の家具・インテリア販売市場は、前年度比+6.1%で1兆5000億円となっています。

生活スタイルの変化に伴う影響

近年は超高齢化社会が進行している影響や室内で長く快適に過ごしたいという需要から、リフォームの件数が増えてきています。
また、新型コロナウイルス感染拡大に伴って急増しているリモートワークの増加に伴い、屋内で快適に過ごすための様々なアイテムが登場してきています。
近年の生活スタイルの変化によって、商品ニーズやデザインは大きく変容してきたと言えるでしょう。

商品ニーズの変化

従来は家具といえば、高級感のあるアイテムに対する需要が多くを占めていました。
しかし近年、家具の需要は高級があることよりも、低価格でありながら質の良いアイテムを求める傾向が強くなってきています。
コスパが良く、質も良いアイテムを多数を展開している「ニトリ」や「イケア」、「良品計画」は幅広い世代に人気があるメーカーです。
また最近の傾向として、ソファーやベッドといったサイズ感の大きな家具を購入する需要が減り、室内で快適に過ごすために必要な小物等の需要が増加しています。
そのような家具の例として、在宅勤務をしても体が疲れない椅子や机などが筆頭に挙げられます。

ユニバーサルデザインの浸透

ユニバーサルデザインとは、「状況や年齢、能力などに関わらず、多くの人が使用しやすいように、建物や環境・製品をデザインする」という考えのことを指します。
近年は高齢者や障害者の安心・安全な日常生活をサポートする家具の開発が進められており、超高齢化社会である日本においてはお風呂での転倒を防ぐアイテムや階段の上り下りを補助するアイテムなど、バリアフリーへの配慮が大切になってきています。この傾向はますます強まると考えられています。

インテリア業界の事業展開

インテリア業界では、どのような事業展開が行われているのでしょうか。
詳しくみていきましょう。

M&A

近年は売上向上の施策の1つとして、M&Aを行う企業も増えてきました。
最近の傾向として、建築・インテリアといった同業間でのM&Aだけではなく、異業間でのM&Aを行う事例が増加しています。
代表的な例として、2020年4月に中小企業向けのビジネスフォンやOA機器、セキュリティーシステムやウェブサイトの作成サービスを行う企業「フォーバル」がオフィス機器やオフィス家具、文房具用品の販売・保守の事業を行っている「えすみ」の全株式を取得して、完全子会社化を行いました。
また2020年11月には「ニトリ」が「島忠」の買収を行い、2021年9月には「大塚家具」が大手家電メーカーの「ヤマダホールディングス」の傘下に入りました。
このように今後も異業界とのM&Aを行いつつ、収益担保を目指して事業展開を行う企業が増加していくと考えられます。

海外展開

M&Aだけでに限らず、海外展開を行いながら業績を伸ばしている企業も増えてきています。
例えばコストパフォーマンスの高さが魅力の「ニトリ」や「良品計画」は、海外展開を積極的に行っており、順調に業績を伸ばしています。
「ニトリ」は、生産拠点をインドネシアやベトナムに置き、現在は中国や台湾、東南アジアやアメリカに店舗を出店しています。
「良品計画」は、1991年に「MUJI」と店名を変えて、イギリスのロンドンに初の海外店舗をオープンし、2019年2月の時点で全975店舗のうち53%が海外での展開となっています。
海外ならではのデザインを武器に「イケア」が日本で幅広い人気を獲得しているのと同様に、今後も日本らしさを売りにしたインテリア商品を海外店舗で展開していく企業は増えていくと予想されています。

新ブランドの立ち上げ

インテリアメーカーの中には、新ブランドを立ち上げて業績を伸ばす企業も増加傾向にあります。
「ニトリ」は2011年に「毎日でも立ち寄れる店」というコンセプトの「デコホーム」というインテリア雑貨の新ブランドを立ち上げました。「ニトリ」はさらに、2019年に「N+」というアパレルブランドを立ち上げて売上を伸ばしてきています。
インテリア雑貨メーカーの「FRANCFRANC」は、2019年に新ブランド「モダンワークス(MODERN WORKS)」を立ち上げました。「モダンワークス(MODERN WORKS)」はデザインや品質、価格のバランスを重視した家具ブランドとして注目を集めています。
消費者のニーズを汲み取り、メーカーが従来持っている特徴を活かしながら、新ブランドの展開を行っている企業が順調に業績を伸ばしています。
今後も様々なメーカーから、多様化するニーズに対応したブランドが生まれると考えられています。

デジタル化の拡大

様々な業界でIT化が進んでいる現在、比較的大きなサイズの商品が多いインテリア業界では持ち運びの利便性を鑑み、デジタル化を推進している企業が増加してきています。
それでは、どのような形でデジタル化が推進されているのかをみていきましょう。

ECサイトの活用で手軽に買い物ができる

近年はECサイトを使って商品を購入する機会が増えてきており、その便利さから更なる活用が期待されています。
実店舗での販売は行わずに、ECサイトに特化した「LOWYA」という新会社も誕生しました。
ネット通販だけを行うことにより、店舗の人件費等を抑えることが可能となり、コストパフォーマンが高く品質の良い商品の販売ができるようになってきました。
ECサイトの活用例としては、実際の店舗で実物の家具等を確認した後に、ECサイトで商品を購入させる仕組みで業績を伸ばしている企業もあります。
「ニトリ」では「手ぶらdeショッピング」というサービスを開始しており、「ニトリ」のアプリで商品のバーコードをスキャンするとその商品が買い物リストに追加され、注文が可能となるという新たな仕組みで注目を集めています。従来は商品を購入するには、店舗で自分で商品をレジまで運び、配送してもらったり自分で持ち帰るという流れが必要でしたが、「手ぶらdeショッピング」を利用すれば、大きなサイズの商品を運んだり配送手続きに関する手間を省く事ができます。

VRを使用し部屋のシミュレーションが可能に

VRとは、特殊な機械を装着し、仮想空間の体験が可能となるサービスのことを指します。
VRは従来は主にゲーム業界等で扱われていましたが、現在は建築やインテリア業界でも利用が進んでいます。
例えば「FRANCFRANC」青山店では、VRを用いて検討中の家具を自室に設置した場合のシミュレーションを行うことができるサービスを実施しています。
リモコン操作で場面が変わるため、様々な部屋に設置した様子を見ることが可能です。
VRを使用することで、今までは購入しないと分からなかった家具と部屋の様子がイメージし易くなり、顧客満足度も向上しています。

インテリア業界のおススメの仕事3選!

ここまでは、インテリア業界の仕組みや近年の動向をみてきました。
インテリア業界に対する理解も深まったところで、インテリア業界の仕事をみていきましょう。
今回はおススメの仕事を3つ説明していきます。

インテリアコーディネーター

インテリアコーディネーターは、住宅や店舗、商業施設などの内装や空間の監修を行うのが主な仕事です。
様々な家具や壁紙、カーテンなどをの選定や配置を行い、お客様の理想の空間を実現させます。
見た目の美しさはもちろんですが、生活導線などを確保し、過ごしやすさを考慮しながら仕事を行う必要があります。
インテリアコーディネーターは一般財団法人インテリア産業協会が主催する民間の資格でもあります。
インテリアコーディネーター資格試験は、学科試験である一次試験とプレゼンテーションと論文によって構成されるの二次試験に分かれており、実施されるのは年に一度。
一次と二次通しての合格率は22.5%と、狭き門となっています。
またインテリアコーディネーターの活躍の場は幅広く、家具メーカーや住宅メーカー、設計事務所、デザイン事務所と多岐に亘っていることから、今後も需要はさらに増えると予想されています。

【おススメ資格】インテリアコーディネーター資格とは?合格率や難易度を解説!

インテリアデザイナー

インテリアデザイナーは、室内空間の環境設計を行うことが主な仕事です。
仕事内容としてはインテリアコーディネーターと重なる部分も多く、家具や壁紙の決定も業務のひとつですが、インテリアデザイナーの場合はそれに加えて設計に関する知識が要求されます。設計図を作成する際は、CADを利用して行う場合が殆どです。
インテリアデザイナーはデザインするインテリアのコンセプトを決定し、造作や温度や色、それに加えて音の管理も行い、住宅だけでなく、オフィスや店舗、ホテルや学校といった様々な建築物の内装に深くかかわっています。
より精密で美しいインテリアデザインを行うためには、感性やセンスを磨き、建築士と密接にコミュニケーションをとることも必要となります。
インテリアデザイナーは日本デザインプランナー協会が主催する民間資格の名称でもあり、資格試験は2か月に1度のペースで行われています。
資格試験に合格するためには、様々な家具に関する商品知識の他、販売からデザイン技術に至るまで幅広い知識が必要となります。
インテリアデザイナーは主に設計事務所やデザイン事務所、住宅メーカーに勤務する場合が多いと言えます。

インテリアプランナー

インテリアプランナーもインテリアコーディネーターやインテリアデザイナーと同じく、様々な家具の選定を行いますが、他にもインテリア設計図を作成したり、工事を管理・監督することも大切な仕事です。インテリアプランナーは主に個人住宅やオフィス、そして商業施設の内装を手掛けます。
インテリアプランナーは利用する人の過ごしやすさや安全性にも気を配り、センスや感性だけでなく、あらゆる建築知識を持つことが必要とされます。
インテリアプランナー資格試験は財団法人建築技術教育普及センターが主催しており、試験は年に一度実施されています。
試験内容は学科試験と設計製図試験のふたつに分かれており、一級または二級、及び木造建築士資格を保持している場合は、学科試験が免除されます。

インテリア業界に対する理解を深めて仕事に役立てよう

いかがでしょうか?
今回はインテリア業界の仕組みや動向、おススメの仕事についてみてきました。
インテリア業界に対する知識を深めて、実際の業務に役立ててくださいね。

【建築士の仕事】意匠設計と構造設計の違い 

2022/05/20

建築士の仕事は「意匠設計」と「構造設計」に分類される

建築工事は目的や規模などは様々ですが、その全てが何枚もの設計図をもとに進められているという点では共通しています。
そして、その全ての建築物の元になる設計図を作成するのが建築士の仕事です。
建築士による設計図の作成とひとくちに言っても、その業務は大きく「意匠設計」と「構造設計」の二つに分かれており、細部に亘るまで分業化されています。
建築士の仕事に対する理解を深めるためには、それぞれの業務の特性を知ることがとても重要となってきます。
そこで今回は「意匠設計」と「構造設計」の業務内容と、それぞれの違いについてみていきましょう。

そもそも建築設計とはどのような仕事なの?

「意匠設計」や「構造設計」についてみていく前に、建築設計とはどのような仕事であるかをおさえておきましょう。

建築設計とは、その名の通り建築の設計図を作成することです。
建築設計の業務は大きく分類すると、「意匠設計」「構造設計」「設備設計」の3つに分かれています。
「意匠設計」は建築物の間取りやデザインの設計を指します。
「構造設計」は地震などが発生しても倒壊しないように、建築物の構造の強度を確保するための設計です。
「設備設計」はその建築物を利用する人が内部で快適に過ごせるように、空調や音響、光や配管などの設備のを設置するための設計です。
一般的に二級建築士や一級建築士が携わるのは、「意匠設計」と「構造設計」になります。

「意匠設計」の仕事内容はどんなもの?

建築物のデザインを手掛ける「意匠設計」。
「意匠設計」は一見非常に華やかなイメージがありますが、具体的にはどのような仕事を行っているのでしょうか。
詳しくみていきましょう。

「意匠設計」の役割とは?

「意匠設計」の主な役割は、先ほど述べた通り意匠設計図の作成です。
「意匠設計」の担当者に求められるのは、建築物を実際に施工する上で工事を滞りなく行う事が出来、さらにデザイン性の高い図面を作成する能力です。
「意匠設計」において最も重要なのは、その建築物がどのような目的でどんな時に利用されるのかを考えて、図面に落とし込んでいくことです。
建物の物理的な耐久を持たせるために構造計算を行うのは、「構造設計」の役割なので「意匠設計」には求められません。
基本設計図を作成した後に構造や設備の設計が行われるので、それを経た後、最終段階で「意匠設計」担当者は設計図が予算と整合性が取れているか、建築基準法に違反していないかの確認を行い、正式な設計図を作成します。
建築物の設計において最初から最後まで責任を持って携わるため、「意匠設計」は設計の総監督の役割を担っていると言えるでしょう。

「意匠設計」の仕事①基本設計図を作成する

「意匠設計」の仕事は「建築物を建てたい」という施主から依頼によって始まります。
そして依頼を受けた後、最初に行うのが基本設計図の作成です。
基本設計図の作成を行うためには施主と打合せを重ねて、建築物がどのような用途で使用されるかやどのようなこだわりを持っているかを詳細にヒアリングする必要があります。
この段階では詳細部は考えずに、施主とイメージのすり合わせを行うことが大切なポイントです。
平面図やパース図、立断面図などを作成して、施主の希望に沿った設計図の作成を目指します。

「意匠設計」の仕事②構造設計や設備設計とすり合わせを行う

基本設計図を作成した後に行うのが、構造設計担当者や設備設計担当者とのすり合わせです。
建築物は意匠性だけを考慮して設計すると、必ず構造上の欠陥が生じたり配管や配線がうまく配置できないといった問題が起きてしまいます。
実際に施工業者により建設工事が開始された後に問題が発生してしまうと大変な事態となってしまうため、そのような事態を回避するためもすり合わせは必要な仕事です。
意匠設計図をもとに構造設計図と設備設計図を作成してもらい、構造的な不備がないかや配管、配線が可能であるかを確認することが大切です。

「意匠設計」の仕事③実施設計図を作成する

「構造設計」や「設備設計」とのすり合わせが完了したら、実施設計図の作成を行います。
実施設計図とは、施主の希望通りの基本設計が完成した後に作成される、詳細な設計図を指します。
実施設計図は施工業者によって実際に施工が行われる際に必ず必要な図面となるため、より緻密で正確な図面作成が求められます。
壁厚や天井高は詳細な寸法を明記し、どの場所にどのような建設資材を使用するのか、各部位の納まりはどのようになるのかなどを細かく記載していきます。
実際に施工が行われるときに現場が混乱することのないよう、詳細まで描き込む事が必要です。

「意匠設計」に求められるスキルとは

「意匠設計」の最大の特徴は、目に見える部分の設計を行うという点です。
建築物のデザインや間取りの設計に関しては、すべて意匠設計の仕事となるため、美的センスや空間把握能力、イマジネーションは必要不可欠だといえるでしょう。
また完成した基本設計図を施主に納得させるためには、提案力やコミュニケーション能力も重要となります。
他には採光や空気の流れなどについて、細部にまで配慮できることも大切です。

「意匠設計」に携わる建築士の年収は?

華やかでクリエイティブなイメージがある「意匠設計」の仕事ですが、年収はどのくらいなのでしょうか。
「意匠設計」は、施主から依頼を受けて業務に取りかかります。
依頼を受けた際に様々な方面からの提案が出来なければ、依頼自体がキャンセルとなってしまうこともあり得るため、日頃から建築に関する勉強を欠かさず、知識をアップデートすることが求められます。
そうかと思えば、施主との打合せを重ねてある程度の方向性が決まった後は、設計図面の作成に打ち込む日もあります。
様々なスキルが求められる「意匠設計」の平均年収について見てみましょう。

平均年収は約480〜500万円程

「意匠設計」に携わる建築士の平均年収は約480〜500万程度だと言われています。
日本の平均年収は大体430万円程度とされているため、平均年収よりもやや高いといったところでしょうか。
誰にでもできる仕事ではなく、高度な専門知識が求められる仕事のため、このような結果となりました。
それでは「意匠設計」に携わる建築士が年収を上げるためには、どうすれば良いのでしょうか。

高収入を実現する一番の方法は転職

現在よりも良い待遇の企業へ転職することができれば、年収も一気にアップするでしょう。
特に住宅メーカーや大手ゼネコンなどの平均年収は約600〜700万円程度なので、「意匠設計」に携わる建築士としての平均年収はトップクラスであると言うことができます。
中小規模の設計事務所に勤めている場合は、少人数で対応する必要があるため、ひとりあたりの業務負担が多くなり、勤務時間が長い割には収入が低い状態になることが多くあります。
その点、住宅メーカーや大手ゼネコンであれば業務内容が細分化されており、建築士ひとりに対する業務負担は減ります。
もちろん、誰でも簡単に転職ができるわけではありません。
転職によって高収入を目指すには、相応の経験や資格などが必要となります。

「構造設計」の役割と仕事内容とは?

「構造設計」の主な仕事は、その建築物がどの程度の耐久力を持っているのかを考慮の上、建築基準法に定められた耐用年数を満たした構造計算を行うことが主となります。
「構造設計」の役割と仕事内容についてみていきましょう。


「構造設計」の仕事◎建物の安全性を満たす構造計算を行う

「構造設計」に携わる建築士の最も大切な仕事は、地震や積雪などの災害により建物が倒壊することを防ぎ、安全性能を確保することです。
そのため、「構造設計」の主たる業務内容は、建築物の土台や骨組みの「構造設計」を行った上で構造設計図を作成することにあります。
「構造設計」のその他の仕事としては、補強設計や耐震診断、設計監理などで、建築物の構造と安全を確保することです。
「構造設計」に携わる建築士は、基本設計図をもとに建築物の間取りや立面断面、コストなどの諸条件を考慮に入れつつ、柱や梁の形状や配置を決めていきます。

「構造設計」に求められるスキルとは

「構造設計」は表立って目にすることがない箇所の設計を行う場合が殆どですが、建築物の安全性を担保するという非常に重要な役割を担っています。
「構造設計」に不備があると建築物の耐久性が下がり、倒壊してしまう危険性があります。
そのため建築物が受ける様々な負荷を考慮し、柱や梁の太さや位置、鉄筋の種類や本数などを綿密に計算しながら構造設計を行っていく必要があります。
以上のことから「構造設計」に必要なスキルとは、高度な分析力はもちろん、構造力学や物理学への深い理解であるということができます。

建築の複雑化に伴い「構造設計」の出番は増加傾向に

安藤忠雄氏や隈研吾氏のような有名建築家は「意匠設計」を専門としています。
確かに建築士の仕事の花形は「意匠設計」という風潮がありますが、近年は構造技術の進展や材料の開発が進み、それに伴い「構造設計」の業務も注目されてきています。
以前は建築物といえば四角く重厚なものというイメージがありましたが、近年の技術や工法の進展によって、様々な材質で軽やかなあらゆる形状が実現可能となりました。
このように建築物が複雑化している現在の状況において重要となるのは、「意匠設計」と「構造設計」に携わる建築士が綿密に連携を取りながら業務を行うことです。
優れた建築物を建てるためには「意匠設計」と「構造設計」の双方の力が必要となってきます。
「構造設計」の業務においては建物の安全性を確保することが非常に重要となってきます。
地震などの震災に備える「構造設計」としては、以前は「耐震構造」設計を行うことのみが求められてきましたが、現在は研究が進み、地震の揺れを受け流す「制震構造」や地震の揺れを建物に伝えない「免震構造」が生まれました。地震への備えに関しては、2016年に発生した熊本地震において、直下型の長周期地震である「長周期パルス」と呼ばれる地震動記録が観測されるなど、今後は更なる研究が進むと考えられています。
従来にはない形状の実現や構造方法の多様化によって、「構造設計」に携わる建築士の出番はより多くなってきており、「構造設計」を行う際にも高度なスキルが求められるようになってきているという現状があります。

意匠設計と構造設計の違いとは?

それでは「意匠設計」と「構造設計」の具体的な違いはどのようなところにあるのでしょうか。
詳しくみていきましょう。

「意匠設計」と「構造設計」の違い①客層が異なる

「意匠設計」に携わる建築士の打合せの相手は、エンドユーザーである施主が主となります。
そのため専門用語を極力使用せずに、一般の人もわかるようにできるだけわかりやすい言葉で説明することが求められます。
一方で、「構造設計」に携わる建築士は意匠設計者が相手になります。
専門用語を用いての会話が成立つので、打合せはスムーズにいく場合が多いといえるでしょう。
しかしながら「構造設計」だけの専門用語が存在するため、その点は注意が必要です。

「意匠設計」と「構造設計」の違い②設計図の作成過程が異なる

「意匠設計」は定性的な説明が可能となります。
例えば、「和らぐ」や「気持ちいい」といった人の感じ方に軸を置いてデザインを決めていくことができます。
0から想像力を膨らまして形づくっていくことが「意匠設計」の特徴ともいえるでしょう。
その一方、「構造設計」は定量的であるということができ、アウトプットする際には数量が必ず紐づいてます。
0から形作っていくのではなく、「意匠設計」に携わる建築士が作成した基本設計図をもとに適切な構造設計図を作成していきます。

意匠設計と構造設計の違い③設計に携わる期間が異なる

「意匠設計」に携わる建築士は、最初期から建築物に携わり、竣工後のメンテナンスまで一貫して管理監督を行います。
エンドユーザーである施主に対するアフターフォローも重要な仕事のひとつです。
そのため、どのような小さな建築物でも1年単位で携わることになるでしょう。
それに比べると「構造設計」に携わる建築士は、ひとつの建築物に携わる期間は短くなります。
基本的には、意匠設計者による基本設計図が完成した後に構造設計を行い、構造設計図の作成が終わるとその建築物に関わることはなくなります。

同じ設計でも仕事内容や求められるスキルは違う

いかがでしょうか。
「意匠設計」と「構造設計」では、仕事内容や求められるスキルが全く異なることが理解頂けたと思います。
建築設計に関する知識を深めて、ぜひ実際の業務に活かしてみてくださいね。

建築系CADオペレーターとは?仕事内容を解説します

2022/04/25

建築系CADオペレーターとは?

建築やインテリア、自動車や家電など、現在様々なものづくりの現場で活躍しているCADオペレーター。
しかし名前は知ってはいても、具体的にCADオペレーターがどのような仕事に従事しているのかをご存じ無い方も多いのではないでしょうか?
そこで今回は、建築やインテリア業界でも欠かせない存在となっているCADオペレーターの業務内容や魅力、関連資格についてご紹介していきます

建築系CADオペレーターの具体的な仕事内容について

建築系CADオペレーターの業務は、大きく5つに分かれています。
まずは、建築系CADオペレーターの具体的な仕事内容についてみていきましょう。

①建築士やデザイナーとの打ち合わせ

CADオペレーターの最初の大切な仕事は、建築士やデザイナーとの打合せに臨むことです。
CADオペレーターは、建築士やデザイナーから指示を受け、CADを用いて図面を作成することが主な業務となり、通常は設計自体に携わることはありません。
だからこそ、建築士やデザイナーと綿密な連携を図り打合せを重ねることで、より精密な図面を作成することがCADオペレータに求められているといえるでしょう。

②図面をトレースする

建築系CADオペレーターが携わる業務のひとつに、図面のトレースがあげられます。
図面のトレースとは、建築士やデザイナーが手描きで描いた設計図を2DCADや3DCADにトレースする業務のことです。
ラフな手描きの設計図はペン一本で作図が可能なので、完成図のイメージをいち早く共有するのに適していると言えます。
しかし手描きでは、正確な設計図の作図は難しいというのが現実です。
そのため、建築士が作成した手描き図面をチームで共有できるデータにトレースすることが、CADオペレーターに課せられた重要な仕事であるといえるでしょう。

③設計図を作成する

建築士やデザイナーが作った設計図を、AutoCADやJw-cad、SOLIDWORKSなどのCADソフトを用いて正確な図面に落とし込む事もCADオペレーターの大切な仕事です。
正確な設計図面を作成するためには、緻密で細かい図面作りができる能力が必要とされます。
CADオペレーターが作成した図面にミスがあった場合、実際に建築物を施工する段階になって問題が発生してしまう恐れがあります。
特に建築やインテリア業界で作成される図面は、人の命に関するものとなるので、建築図面のミスは建物の安全性に大きく影響を与えてしまいます。
CADオペレーターには、より安全性の高い図面作りが求められます。

④製図のデータ修正を行う

CADを用いての図面作成が完了すると、続いては細かいデータの修正を行います。
より安全性が高く完成度の高い図面を目指して、何度も見直しながら細かい修正を行っていきます。
手描き段階では問題が無いように感じられたとしても、実際にCADを用いてデータ化をしてみると、詳細な部分で不具合が生じている場合があり、図面の完成に至るまでには何度も修正を行う必要があります。
また、建築物の設計図面が完成した後も、実際の建設段階で変更が加えられる場合があり、そういったケースではその都度毎に設計図面の変更が求められます。
そのような図面修正を逐一建築士やデザイナーが行っていると作業時間が莫大になってしまうため、建築物を専門に扱うCADオペレーターが活躍します。

⑤製図データを管理し複製を行う

製図データが完成した後、そのデータを管理することもCADオペレーターに課せられた業務のひとつです。
万が一、製図データを無くしたり破損が生じた場合には、同じ図面をまた一から作り直さなければいけなくなります。
製図データは複数の人によって閲覧されるので、CADオペレーターは製図データを複製し、管理を行うことになります。
またデータに修正が加えられた場合は、複製した製図データを最新の物に差し替えることも必要となります。
一見地味な作業に思えますが、データを作成するだけでなく、その管理を行う事もCADオペレーターの大切な仕事といえるでしょう。

建築系CADオペレーターの仕事の魅力とは

今や建築やインテリア業界では欠かせない存在となっているCADオペレーター。
続いては、CADオペレーターの仕事の魅力についてみていきましょう。

未経験から挑戦できる

CADオペレーターは、実務経験がなく業界未経験の方でもチャレンジできる仕事です。
しかしながら、CADに関する基礎知識や操作スキルは不可欠なので、CADの知識が皆無という場合は、独学や専門学校でCADについて学んでから就職活動を行うと有利になるでしょう。

需要も高く、活躍できる場も多い

CADオペレーターは幅広い分野で活躍しており需要が高いという事も、この職種を選ぶメリットであるといえます。
実際、建築・土木などの建設関連会社、デザイン関連会社などでは多くのCADオペレーターが活躍しています。
将来的にも少子高齢化が進行する影響から、リフォームやリノベーション業界の活性化が見込まれており、CADオペレーターが携わる業務も拡大していくと考えられています。

長期スパンでのスキルアップが見込める

CADオペレーターは技術職であり、経験年数に比例してスキルアップをはかることが可能です。
スキルアップをはかる中で、建築関連のCAD検定試験にチャレンジしたり、建築士やインテリアコーディネーターの資格を取得したりするCADオペレーターもたくさんいます。
CADオペレーターとして業務に携わることをゴールと考えず、さらなるキャリアアップを目指したいという方には、CADオペレーターはやりがいのある仕事だということができるでしょう。

建築系CADオペレーターの関連資格

CADオペレーターとしてスキルアップをはかるなら、是非目指してほしいのがCAD関連資格の取得です。
資格を取得することで、携わる仕事内容もより質の高いものとなります。
続いては、CAD関連資格のうち建築系のCADオペレーターにおススメの資格をみていきましょう。

CAD利用技術者試験

CAD関連の資格のうち最も代表的なものに「CAD利用技術者試験」があります。
こちらの資格は知名度が高いことに加え、就職や転職の際にアピールし易いため、人気の資格となっています。
「CAD利用技術者試験」は一般社団法人コンピュータ教育振興協会が主催する民間の資格となっており、試験は2DCADと3DCADに分かれて行われています。
それぞれに1級、準1級、2級までの試験が用意されており、順を追って資格を取得することでスキルアップが可能です。
1級や準1級を受験するためには、2級に合格していることが必要になるため、まずは2級の資格取得を目指しましょう。
2級試験はCADを学び始めて間もない方やCADオペレーターとしての経験が浅い方を対象に行われます。
試験は筆記試験と製図試験に分かれており、筆記試験ではCADの基礎的な機能が問われます。
また、製図試験では、実際に作図を行う際の表現技法などを問われる内容となっています。
近年の2級の合格率は、50%前後で推移しており、コツコツ学習を進めていけば合格は難しくありません。
CAD初心者の方に、おススメできる資格です。

建築CAD検定試験

「建築CAD検定試験」は、一般社団法人全国建築CAD連盟(AACL)が主催する民間の資格で、建築系に特化しているという点が最大の特徴です。
試験では筆記試験は行われず、CADソフトを使用して実際の実務で作成する建築設計図面を、一定の時間内で作成できるかが問われます。
まさに実践型のCAD資格と言っても過言ではないでしょう。
試験は、准1級、2級、3級、4級に分かれており、受験資格は特に設けられていません。
自分の実力に見合った等級から受験していくのがおススメです。

Vectorworks操作技能認定試験

「Vectorworks操作技能認定試験」はエーアンドエー株式会社が主催する、CADソフト「Vectorworks」の操作技術を認定する資格試験です。
こちらは「ベーシック認定試験」と、「ベーシック認定試験」の合格者のみ受受験可能な「マスター認定試験」に分かれています。
「ベーシック認定試験」はVectorworksを用いた2次元CAD及び3次元CAD、又はワークシート等の基本機能技術と、レンダリングの基本操作技能をはかる試験となっています。
IBT形式(インターネットに接続したPCで受験する形式)での実施となるため、時間や場所を問わず受験することができ、合否判定は受験終了後すぐに判明します。
Vectorworksは建築やインテリア業界でも幅広く用いられているため、異業種からの転職を目指されている方にもおススメできる認定試験です。

CADオペレーターとして働きながら、スキルアップを目指そう

いかがでしょうか?
建築やインテリア業界において、今後益々需要が見込めるCADオペレーター。
CADオペレーターとして働きながら、更なるスキルアップを目指すのもおススメです。

取得しやすく、役に立つ建築系資格とは?

2022/04/14

建築・インテリア業界で働くなら、資格は必要?

建築やインテリア業界に関連する資格は、一級・二級建築士に代表される国家資格から、インテリアコーディネーターなどの民間資格まで様々なものがあります。
その中には実務経験がなくても取得できるものや、年齢制限や学歴不問で誰でも受験できる資格もあります。
今回は建築やインテリア業界で働く上で資格を持つメリットや持っていると役に立つ資格についてご紹介致します。

建築関係の資格を取得するメリットとは?

建築やインテリア業界で役に立つ資格をみていく前に、資格を取得するメリットについて考えてみましょう。
現在既に建築業界で働いている方も、異業種からの転職を考えている方も、資格を取得するメリットについて整理しておくことは非常に重要なポイントとなります。

メリット1:能力を証明することができる

建築やインテリアに関する資格を取得できたという事は、その分野について一定の見識があることの証明となります。
特に一級建築士や一級施工管理技士などの難関資格を取得できれば、建築物の設計段階や実際に施工を行う建築現場において責任ある役割を果たすことが可能となるでしょう。

メリット2:業務の幅を広げることができる

建設会社やインテリア関連会社においては社員が資格を取得することで、企業自体の業務範囲を拡大できる場合があります。
そういった点からも建築系資格を取得することは、本人だけでなく企業全体にとってもメリットとなるといえるでしょう。
建築業界では、精密さや安全性が非常に重視されるため、各資格ごとに携わることが可能な業務は厳密に定められています。
資格を取得することで、どのような業務に携わることができるのかを十分に調べておくことも大切です。

メリット3:給与をアップすることができる

資格を取得することで資格手当などの支給を受けられたり、昇給に繋がる場合も多くあります。
特に異業種からの転職を考えている方は、建築やインテリア関係の資格を取得してから転職活動を行うとスムーズな活動を行う事ができるでしょう。
また履歴書や職務経歴書を作成する際に経験や実績が乏しい場合も、資格を取得しておくと強みとなります。

メリット4:モチベーションの向上に繋がる

資格取得に向けた勉強をすることで、仕事に対するモチベーションが向上するというメリットもあります。
建築業界では多くの企業が社員の資格取得を推奨していますが、企業としては資格取得を通じて社員の意識の向上を狙っている場合もあります

建築業界で働きたい!役に立つ建築系資格とは?

建設やインテリア業界の関連資格で重要性が高いものとしては、一級建築士や一級施工管理技士などがあげられます。
しかしそういった資格は難関である上に実務経験が必要となるものも多く、取得は簡単ではありません。
そのため、まずは取得しやすく、実際の現場で役に立つ資格の取得を目指してみましょう。

インテリアコーディネーター

インテリアコーディネーターとは、住宅やオフィスの新築やリフォームを行う際に、適切な提言や助言を行う専門家です。
インテリアコーディネーター資格はインテリア産業協会によって認定される民間資格で、女性に人気の高い資格でもあります。
一般的にも知名度が高いインテリアコーディネーター資格ですが、受験資格に制限がなく実務経験や学歴も不問なため、チャレンジしやすい資格でもあります。
しかし資格試験が実施されるのは1年に1度で、過去5年間の1次・2次通しての合格率も平均23.8%と決して高くはなく、簡単に取得できる資格ではありません。
2021年度に実施された第39回の試験では、1次の学科試験の合格率は32.8%となっており、1次試験で7割近くが不合格となっています。
1次試験に合格すれば、翌年度以降3年間は1次試験の免除措置が取られます。
また2021年度の2次のプレゼンテーション・論文試験では、2021年度に1次試験に合格して2次試験の合格を目指す受験者2,725名と1次試験免除措置受験者1,226が受験し、2,334名が合格となっています。
このような結果からも、1次・2次試験を通して一発での合格を目指すのであれば、相応の対策と学習が必要になることがお分かり頂けるでしょう。
合格は簡単ではありませんが、インテリアコーディネーター資格試験に関しては様々な参考書が販売されているので、時間をかけて学習を進めることで資格所得が可能です。
特に業界未経験者の場合は、インテリアコーディネーター資格を取得してから転職活動に臨むと、良い結果に繋がりやすいです。
異業種からの転職を考えている場合は、必ず取得しておきたい資格の一つです。

【おススメ資格】インテリアコーディネーター資格とは?合格率や難易度を解説!

二級建築士

建築士とは、設計~工事監理までのすべての工程で建物の建築に関わる専門家を指します。
一級建築士は学歴や実務経験など受験資格が細かく定められている上に、合格率は10%前後と低水準であり、建築業界の最難関資格と言っても過言でもありません。
しかし二級建築士は受験資格も一級建築士程細かくなく、合格率も一級建築士ほど低くはありません。
二級建築士の資格を取得しておけば、建築士法により「木造建築物の場合で延べ面積が1000㎡までのもの」といったように限られた範囲ではありますが建物の設計に携わることが可能です。
二級建築士の受験資格は以下の通りです。

● 高等専門学校、高等学校、中等教育学校、大学、短期大学にて
・ 入学年が平成21年度以降:指定科目を修め、卒業した者
・ 入学年が平成20年度以前:建築又は土木の課程を修め、卒業した者
● 都道府県知事より、上記と同等以上の知識及び技能を持つと認められた者
● 建築設備士の資格を保持する者
● 7年以上の実務経験を持つ者

このように、誰もが受験できる資格ではありませんが、一級建築士資格に比べると受験資格は広く設定されています。
また二級建築士資格試験は、令和2年度より二つの点で大きく変更が加えられました。
変更点の一つ目は、実務経験なしで受験できる範囲が広がったことです。
令和元年までは、建築関係の最終学歴が「高等学校」や「中等教育学校」といった場合は、所定の実務経験年数を積んでからでしか二級建築士資格の受験資格は与えられませんでした。
しかし令和2年度より、免許登録を行う時までに実務経験を積めば良いという内容に変更されました。
そして変更点の二つ目は、学科試験の免除期間が長くなったことがあげられます。
令和元年までは学科試験の免除期間は3年間でしたが、令和2年度からは5年間に延長となりました。
未経験者でも7年間の実務経験を経た後に受験資格が与えられるので、キャリアを重ねながら二級建築士資格の取得を目指すのも良いでしょう。

二級施工管理技士

建築関連資格の中でも、近年注目度が高まってきているのが施工管理技士資格です。
施工管理職は、実際の建設現場で指揮を取り、監督を行うのが主な仕事となります。
建築系の施工管理職に興味がある場合は、建築施工管理技士の資格を所持しておくと就職活動において非常に役立ちます。
施工管理の業務自体は、特段資格を有していなくても行う事が可能です。
しかし無資格者の場合、実際の建設現場では有資格者のサポート的な役割を担う事になります。
建設現場の総責任者となるには、建築施工管理技士の資格を保持していることが重要となるでしょう。
建築施工管理技士の資格は1級と2級に分かれており、2級建築施工管理技士は実務経験が1年以上あれば誰でも受験が可能です。
2級建築施工管理技士の資格を取得することで、中規模工事の現場監督として勤務することができるようになります。
無資格の施工管理者よりも質の高い業務に携わることができるため、スキルアップに繋がります。

建築設備士

建築設備士とは、建築設備(給排水衛生、電気、空調、換気等)全般に関する知識や技能を持った専門職です。
建築設備士は国土交通大臣により認定される国家資格であり、建築士や設計士に対して、より高度で複雑な建築設備の設計や工事監理に関する助言を行うことが可能です。
建築士が建築設備士から助言を受けて建築設備に関わる設計や工事監理を行うと、建築確認申請書にその旨を記載しておく義務が課せられます。
さらに、建築士事務所の主催者が施主から設計の依頼を受けた際には、施主に交付すべき書面に業務に携わる建築設備士の氏名を記入する義務があります。
現在は建築物の安全性への関心が高まっており、建築設備士の需要も伸びていきています。
建築設備士の受験資格に関しては、以下の要件を満たすことが求められています。

● 大学で建築・土木関係の学部を卒業し、2年以上の実務経験がある者
● 短大、高等専門学校、旧専門学校で建築・土木関係の学部を卒業し、4年以上の実務経験がある者
● 高等学校、旧中等学校で建築・土木を専門的に学んだ後、6年以上の実務経験がある者
● 9年以上の実務経験を持つ者

他にも受験資格には細かな規定がありますが、学校で学んだ後に実務経験を積み、資格を取得する、という流れが一般的だと言えます。
未経験者の場合は9年以上の実務経験を積む事で受験資格が与えられるため、未経験で建築・インテリア業界に就職した後にキャリアアップの一環として建築設備士の資格取得を目指してみるのも良いでしょう。

キャリアアップのため、積極的に資格を取得しよう

いかがでしょうか?
今回は建築業界の資格の中でも比較的取得しやすく、役に立つ資格ついてご紹介しました。
ぜひ自分に合った資格を取得して、キャリアアップに繋げてくださいね。

CADとは?建築業界で使用されるおすすめソフトをご紹介します

2022/04/05

CAD(キャド)とは、どんなソフトなの?

CADとは「Computer Aided Design」の頭文字を取ったもので、コンピューターを使って設計するためのソフトやシステムのことを指す用語です。
現在は設計の際にCADを用いて製図を行う事が一般的になってきています。

手描きの図面だと線の太さなどの誤差が発生しますが、CADの登場によって設計の正確性が向上し、製図のスピードも格段にアップしました。
また図面の修正や加筆も簡単に行う事が可能になり、変更履歴を残せるという点でも非常に便利です。
またチームで設計業務を行う際に、簡単に設計内容を共有できるというメリットもあります。
今回は、今や建築業界では欠かせない存在のCADについて、その特徴や種類を詳しく解説していきます。

CADソフトにはどのような種類があるの?

CADソフトには様々な種類があり、その用途も多岐に亘ります。
ここでは代表的な5つのCADソフトについてみていきましょう。

■汎用CAD

汎用CADとは、何かの分野に特化したものではなく、様々な設計に必要とされる基本的機能が備わったCADソフトのことを指します。
対応する分野が幅広く、特定の分野に特化した機能が備わっていないため、比較的安価で導入が可能です。
簡単な図面の作成や編集を行う場合は、汎用CADで十分な作業が行えるでしょう。

 

建築用CAD

建築用CADとは、建築設計に特化したCADソフトのことを指します。
建築分野における様々な設計を行う際に必要な、平面図から展開図、立断面図や設備図など、ありとあらゆる種類の設計図の作成が可能です。
建築用CADは建築図面の作成に必要な柱や梁、壁が容易に配置でき、図面同士の整合性が取りやすかったり、建築図面の作成に関する機能がたくさん備わっています。
平面図などの作成に使用される2DCADと立体的な作図に優れた3DCADの2種類があり、用途によって使い分ける必要があります。

 

機械用CAD

機械用CADとは、機械の設計に特化したCADソフトのことを指します。
工場で使用される大型機器や飛行機といった規模の大きなものから、スマートフォンに代表される小型の精密機器まで様々な機器を設計する際に使用されます。
機器の設計には緻密さが求められますが、CADを使用して設計を行う事でより正確でスピーディーに作業を進めることができます。
機械用CADにも2DCADと3DCADがあるので、用途によって適宜使い分けていくことが必要となります。

 

システムCAD

システムCADは、2Dの図面から3Dのパース図面までの一連の製図が可能なCADのことを指します。
システムCADの中には、住居の設計など特定の分野に特化したものもあります。
汎用CADなど他のCADよりも操作が容易ですが、3Dパースからデータ作成を行う機能も搭載されています。

 

BIM

BIMは「Building Infomation Modeling」の頭文字を取ったもので、建築物を実際に建設する前の段階でコンピューター上に建物を構築するためのツールです。
実際の建築の前段階で立体モデルを構築することで、建築工程の中の無駄を省き、建築途中に発生が予想される諸問題を把握することが可能です。
BIMには高さや幅に加え、奥行きといったサイズを指定した建材パーツを入れこんだり、設備機器のメーカーだけではなく品番といった詳細な情報を入力することができます。
また、そのようなデータを建築現場のすべてのメンバーと共有することも可能で、データはすべて連動しているため、一ヵ所を修正すると、関連するすべての図面が自動修正されるのでとても便利です。

2D-CADと3D-CADの違いとは

CADには2D-CADと3D-CADのふたつがあり、両者の違いは以下の通りです。

2D-CAD

正面図・平面図・側面図の3要素で構成されており、三角法で描かれた図面が元になっているため、使用するには三角法に関する知識が必須となります。
図面ごとにファイルを作成しなければならないため、ある程度工数がかかります。

3D-CAD

仮想空間上に立体を構成するため、視覚的に認識しやすい図面を作成することが可能です。
また、体積や表面積といった幾何学情報を算出することもできます。
3DCADでは必要となる情報を都度ごとに2Dに切り出して使用するので、ファイル管理が容易で無駄な工数を削減できるというメリットもあります。

CADソフトを比較する際のポイント

ここまでは、様々なCADソフトの概要についてみていきました。
それでは最適なCADソフトを選ぶには、どのようなポイントを踏まえれば良いのでしょうか。

CADソフトのタイプが適しているかどうか

まずは現在携わっている業務に、どのCADソフトが適しているのかを調べましょう。
建築図面の作成に関しては、建築用CADソフトを用いることが最適ではありますが、基本的な図面作成とデータの共有を目的とするならば汎用CADでも支障はありません。
またCADソフトのタイプのみならず、2DCADと3DCADのどちらが業務に適しているかを判断することも大切です。
様々なCADソフトの長所と短所を見極め、最適なソフトを選びましょう。

必要な機能が備わっているか

同じCADソフトでも備わっている機能がそれぞれ違う事をご存じでしょうか。
フリーまたは低価格であることや使い易さのみを基準にしてCADソフトを選ぶと、本当に求める機能が備わっていないソフトを導入してしまう可能性があります。
そういった事態を防ぐためにも、CADソフトの導入前にどのような機能が必要なのかをしっかり分析しておくことが大切です。

サポート体制は充実しているか

使用しているCADソフトに不具合が発生すると、関係するすべての業務が停止してしまう危険性があります。
そういった場合に備えて、サポート体制が充実したCADソフトを選ぶことも重要となります。
その際に特に大切なのが、サポートの対応時間です。
平日の日中だけではなく、夜間や土日、祝日でも対応してくれるような手厚いサポートがあるソフトを使用することで、業務停止のリスクを避けることが可能です。
オプションで強力なサポート体制を付けることができる場合もあるので、できれば入っておくと良いでしょう。

導入や運用にかかる経費

CADソフトは買い切りのものもたくさんあります。
しかし基本料金が控えめでも、必要な機能を加えていくと価格が高額になることもよくあります。
購入前に総額でどの程度の金額がかかるのかを調べておくことも重要です。

PCのOSに対応しているものを選ぶ

CADソフトによっては、対応するOSが限られている場合もあります。
自身が使用しているPCのOSに対応したソフトを選ぶことも、忘れてはいけない大切な要素となります。
また、つい見落としてしまうのが使用しているOSのバージョンです。
古いバージョンでPCを利用している場合には、CADソフトが対応できないことも多くあります。
CADソフトの導入前にPCのOSのバージョンを最新にしておくようにしましょう。

おすすめのCADソフトランキング!

建築分野の業務に適したCADソフトには、どのようなものがあるのでしょうか。
続いては、おすすめのCADソフトをランキング形式でご紹介します。

1位 Jw-CAD

Jw_CADは高度な2Dの設計図面を作成するのに適した、建築設計に特化したCADソフトです。
殆どのCADソフトは有料ですが、Jw_CADはフリーで導入できるので世界中に多くのユーザーがいます。
操作が比較的容易であるということも、このソフトを導入するメリットの一つです。
CADをこれから使用していきたいと考えている方には、非常におすすめできるソフトです。

 

2位 FreeCAD

FreeCADは2Dと3Dがあり、両者間の連携ができるなど、多くの機能をフリーで使用できるCADツールです。
フリーのCADソフトの多くが商用で使用できないものが殆どという中、商用利用が可能であるというメリットがあります。
また技術者によって独自にカスタマイズが可能であるという点でも評価されています。
建築設計の分野でも、幅広く使用されているCADツールとなっています。

 

3位 Auto-CAD

AutoCADは世界中で最も多く使用されているCADソフトです。
最初に挙げた2つのCADソフトはフリーソフトですが、AutoCADは有料のソフトになります。
しかしサブスクリプションプランがあるので、予算に合わせてソフトを選ぶことが可能です。
3Dの作図やモデリングにも対応しているため、幅広い拡張性を備えています。

 

4位 Vector works

Vectorworksは、様々な建築物を設計し、デザインをするために使用されるCADソフトです。
AutoCADと並んで人気の高いCADソフトですが、Vectorworksの方がより操作が容易だといえるでしょう。
建築業者向けの「アーキテクト」や景観デザインに特化した「ランドマーク」など、空間デザインに優れたスタイルもあります。
WindowsにもMacにも対応できるという点もメリットだといえるでしょう。

 

5位 Revit

RevitはAutoCADと同じくAutodesk社によって提供されている、建築設計者向けのCADソフトです。
BIMに特化しており、資材や設備の登録ができるという点が非常に便利です。
実際の建設現場で作業を行う上で必要な情報をすべて盛り込めるので、業務効率を上げることが可能です。

 

6位 Fusion 360

Fusion 360もAutodesk社が提供しているCADソフトです。
学生や初心者に向けたフリーライセンスもあり、導入し易いという特徴があります。
しかし商用利用する場合はサブスクリプションの契約が必要なるので注意が必要です。
サブスクリプションを購入すれば3Dモデリングとそれに付随するすべての機能の利用が可能となり、クラウド上で操作するのでデータの共有が容易です。

自分に合ったCADソフトを選んでスキルアップしよう!

いかがでしょうか。
一口にCADソフトと言っても、様々な種類と特色を備えたものがあることがお分かり頂けたと思います。
是非自分に合ったCADソフトを選んで、スキルアップを目指してみてくださいね。

【おススメ資格】照明コンサルタント資格の概要や仕事内容を解説します

2022/03/24

照明コンサルタントとは

様々な建築物の空間演出に欠かせない照明。
照明はその種類や演出の仕方によって、人の気持ちを豊かにする効果もあり、空間づくりを考える上では欠かせない重要な要素です。
照明コンサルタントは、住宅や店舗、オフィスなどの空間演出に必要な照明についての知識や、照明計画・照明コンサルティングに欠かせない照明技術を身に付けた者に与えられる資格で、一般社団法人照明学会によって認定される民間の資格となっています。
今回は照明コンサルタントの仕事内容や資格の取得方法などについてみていきましょう。

照明コンサルタントの仕事内容

さまざまな建築物に関して、照明分野全般の計画を担当する照明コンサルタント。
その業務は多岐に亘りますが、ここでは照明コンサルタントの仕事内容を詳しくみていきましょう。

ヒアリングと問題点の整理

照明コンサルタントの仕事は、住宅の施主や建築物の施工業者などから、照明計画やコンサルティングの依頼を受けるところから始まります。
依頼を受けた照明コンサルタントの最初の仕事は、依頼主に対してヒアリングを行うことです。
それぞれの住宅や建築物に関して図面や資料を参考にしながら、照明に関してどのような要望があるのかをヒアリングします。
依頼主は建築やインテリア・照明に関しては素人である場合が殆どなので、専門用語を極力避けて、わかりやすく優しい言葉を使用するようにしましょう。
またヒアリングの際に最も重要となるのは、依頼主が現状の照明の状況に対し、どのような不満や不安を持っているかを聞き出すことです。
現状の照明に対する要望や不満な点などを聞き出したら、現在の照明計画にどのような問題点があるかを整理します。
問題点の整理が完了したら、具体的に照明によってどのような雰囲気を演出したいのかを丁寧に聞き出し、最終的にはどのような照明計画になるのかを依頼主に説明します。

光環境を調査し、分析する

光環境とは、空間の光の分布状態のことを指す言葉です。
そして、その空間で行う作業や行為に適した光環境のことを「質の高い光環境」と呼びます。
従来は、明るさだけを追求し、光の量を増やすことに重きが置かれてきましたが、今後は「光環境の質」が重視されるようになると考えられています。
光環境調査の対象となるのは、各種照明器具の人工的な光の放射や拡散のみならず、窓やドアなどの開口部から入射する自然光も含まれます。
適切な照明コンサルティングには、各種照明器具からの人工的な光の量だけではなく、自然光も含めた光の量や拡散の仕方、つまり私たちが感じる感覚的な明るさも考慮に入れる必要があります。照明計画の対象となる建築物がまだ建築途中の場合は、図面や資料をよく吟味し、適切な照明計画を立てることが重要となるため、慎重に分析を進めていくことが必要です。

コンセプトや照明器具の選定・提案

光環境の調査と分析が完了したら、現状の照明計画における問題点の解決や要望の具体化を目指してコンセプトを固めていきます。
それと並行して、照明器具の選定を行い、依頼主に実際の提案を行っていきます。
照明器具の選定には、各照明器具の配置提案を併せて行う事が必要です。
適切な照明の演出をするためには、対象の空間全体を見て、どのように光を拡散させれば良いのかを具体的に提案していきましょう。
天井や壁などの建築物の構造体に組み込む照明が必要な場合は設計と密接に関わるため、設計段階から依頼主や設計者と密にコミュニケーションを取ることも、照明コンサルタントの大切な仕事となります

施工確認・照明調整の立ち会い

既存の建築物ではなく建築途中の建物の場合は、現場の施工の進捗を定期的に確認し、照明計画通りに施工されているかをチェックする必要があります。
内装工事が始まると、電気などの配線工事は修正が困難になるため、注意が必要です。
施工工程も終わりに近づき内装工事の終了段階になると、後付けの証明器具をすべて設置して、立会いの上、照度調整を行います。
依頼主の要望に沿った適切な光環境になっているか、照度や光の拡散具合に問題はないかを確認し、計画と異なる場合は調整します。

照明コンサルタントの資格を取得するには?

建築物の空間演出という側面からも、今後需要が高まっていくことが予想される照明コンサルタント。
それでは、未経験から照明コンサルタントの資格を取得するにはどうすれば良いのでしょうか。
照明コンサルタント資格の取得方法についてみていきましょう。

 

通信講座の受講で資格取得が可能

照明コンサルタントの資格を取得には、一般社団法人照明学会の通信教育を1年間受講する必要があります。
通信講座を受講する中で、演習問題を5回解き、郵送かオンラインで一般社団法人照明学会に解答を送付します。
演習問題は60点以上で合格、それぞれの演習問題につき1回までの再試験が認められています。
受講終了後、レポートを提出し、合格点に達したらスクーリングを受けて晴れて照明コンサルタントの資格取得、という流れになっています。
受講者数は年間で約2000人程度、男女比率は4:6で女性の割合がやや多いのが特徴です。
照明コンサルタント資格は検定試験が実施される資格ではないため、難易度は比較的易しい資格であるということができます。

「基礎講座」と「専門講座」

一般社団法人照明学会が実施している通信教育には「基礎講座」と「専門講座」のふたつがあります。
「基礎講座」は照明に興味のある人すべてを対象にしている講座なので、誰でも受講することができます。
すべてのカリキュラムを無事に終了することが出来れば、晴れて照明コンサルタントの称号が与えられます。
一方、「専門講座」は照明関連の業務に携わっている人に向けた専門的な講座となっています。
こちらは照明関連の実務経験(4~5年程度)がある方を対象としており、カリキュラム終了後には照明士の称号が与えられます。

照明コンサルタントが活躍するフィールド

照明コンサルタントは、どのようなフィールドで活躍しているのでしょうか。
続いては照明コンサルタントの活躍する業界を具体的にみていきましょう。

照明コンサルタントの活躍が顕著な業界として、建築業界と家電業界があげられます。
建築業界では、住宅メーカーや工務店、設計事務所などで、個人宅や商業施設など様々な建築物の照明計画に携わることができます。
また家電業界では、家電メーカーの照明部門やリフォーム部門などにおいて環境照明プランニングなどの業務で活躍しています。
さらに照明専門メーカーで照明器具開発業務に従事するという働き方も可能です。

照明コンサルタントに必要なスキルとは?

照明コンサルタントにはどのようなスキルや知識が求められるのでしょうか。
具体的にみていきましょう。

建築・インテリアに関する知識

照明コンサルタントに求められる最も重要なスキルは、建築・インテリアに関する知識やセンスであるといえるでしょう。
依頼主の要望に沿った照明計画を実現するためには、家具やファブリックなどのインテリアエレメントを照明でどのように美しく見せるかが大切になりますから、建築やインテリアの知識が豊富であるのに越したことはありません。
インテリアエレメントの形状や色、質感などを考慮しながら、バランスの良い照明器具を選定し配置するセンスも求められます。

環境問題への配慮

近年は社会全体で省エネへの取り組みが盛んになり、少ない消費電力で長時間の使用が可能な照明器具も数多く販売されています。
そんな中、消費電力を極力おさえた照明計画を実現することも照明コンサルタントに課せられた重要な役割です。
住宅におけるエクステリア照明や商業施設の外観照明など、周辺環境に影響を与える場所の照明計画を行う際には環境への配慮を忘れてはいけません
近隣住民の生活に差支えが無いか、電力を使いすぎていないか、といった点に配慮し、照明計画を提案する必要があります。

コミュニケーション能力

照明コンサルタントの役割は、依頼主の要望に沿った照明計画を実現することに他なりません。
依頼主から様々な要望や現状の照明に関する不満を聞き出すためには、高いコミュニケーション能力が必要となります。
また対象の建築物が建築中の場合は、設計士や施工管理者などの関係者と綿密に連携を取り、照明家格のコンセプトを的確に伝える能力が求められます。
依頼主との打合せでまとまった照明計画を、図面やパースなどの資料を用いながら言葉で内容を分かりやすく伝えられるようにコミュニケーションスキルを磨いておきましょう。

照明コンサルタントの資格を取得し、スキルアップを目指そう!

いかがでしょうか?
建築やインテリア業界のみならず、家電業界でも活躍が期待される照明コンサルタント。
ぜひ資格を取得し、スキルアップを目指してくださいね。

建築士と設計士にはどのような違いがあるの?仕事内容を解説します

2022/03/16

建築士と設計士。それぞれどんな違いがあるの?

建築業界において、建築物の設計に従事する人は「設計士」や「建築士」と呼ばれます。
建築業界以外の方からすると、設計士と建築士はどちらも同じ職業のように考えられていますが、両者には明確な違いがあります。
今回は、設計士と建築士の違いやそれぞれの仕事内容についてみていきましょう。

建築士と設計士の最も大きな違いは資格の有無

設計士と建築士の最も明確な違いは、資格の有無だと言えるでしょう。
建築士は、1級建築士や2級建築士、木造建築士などに分かれており、国家資格の名称でもあります。
一方、設計士は資格の名称ではなく、建築業界では建築士の資格を持っていないものの設計やその補助を行う人のことを設計士と呼んでいます。また設計士という名称は、建築の設計を行う人のみを指すわけではない、という点でも注意が必要です。
建築業界で設計士と言えば、建築図面の作成に携わる人を指しますが、通常は自動車や飛行機、その他の機械を設計する人のことも、設計士と呼びます。建築士になるには一定の学歴や実務経験を経た上で、国家資格試験に合格することが必要ですが、設計士は資格の名称ではないため、ゼネコンやハウスメーカー、設計事務所に入って設計部門で設計に携わる仕事に従事すれば、設計士と名乗ることができます。
設計士は建築士資格を持たないままで設計業務に携わる人の事を指すので、その業務内容には限りがあります。
基本的には建築設計や設計管理は建築士の資格がないとできないとされているため、設計士の主な業務は建築士のサポートということになります。
しかし建築士法では、建築士の資格を保持していなくても、100㎡未満の木造住宅に限っては設計ができると定められているので、規模が小さい木造建築であれば設計士が設計を行う場合もあります。
そうは言っても、そもそも明確な定義がないのが設計士なので、あえて設計士という職業を目指すことは基本的ににありません。
一般的には、建築士資格を持たないままで建築会社や設計事務所、工務店などに就職し、その後、キャリアを積みながら建築士の資格取得を目指す人が多いです。

建築士と設計士の仕事内容の違いを具体的にみていこう

建築士と設計士の仕事内容にはどのような違いがあるのでしょうか。
それぞれの業務内容について、具体的にみていきましょう。

建築士の仕事内容①:依頼主との打合せ

建築士は依頼主である施主の依頼を受け、要望に沿った建築物を建てるために打合せを行います。
打合せを行う中で、施主がどのような建物のデザインや間取りを希望しているのか、予算はどの程度なのかをヒアリングすることが非常に重要です。
基本的には施主は建築に詳しくない人が多いので、専門的な内容も分かりやすく伝える能力が必要です。
住宅設計の場合は、施主の家族構成、ライフスタイルなどを考慮に入れ、最適な動線を確保し、よりベストな間取りを提案することが大切になるでしょう。

建築士の仕事内容②:建築設計図の作成

打合せを重ね、施主が希望する建築物のイメージが固まると、そのイメージを基に建築設計図を作成します。
CADを用いて平面図や立断面図、展開図を作成し、場合によってはミニチュア模型の作成も行い、完成形をイメージしながら、建築物の細部について施主と意見の擦り合わせを行います。
一度建築設計図を作成した後であっても、施主から新しい希望があれば、再び建築図面を作成する場合も少なくありません。
また、建築物の構造や資材によっても予算が変更となるため、施主の要望に沿いながら、予算内で建築物を仕上げるのが建築士の重要な役目です。
施主との意見の擦り合わせが完了し、基本図面と見積もり予算に対して了承を貰えたら、いよいよ実際に建築現場の施工に必要な実施設計を作成します。

建築士の仕事内容③:建築施工中の指導・監督や進捗状況の確認

実施設計図が完成したら、建築物の施工が開始されます。
施工開始後の建築士の主な役割は、現場監督や施工管理技士と綿密に連携を取り、指導や監督、工事の進捗状況を確認することです。
施工が開始された後にも設計図の修正が必要になる場合もあり、その場合には修正した設計図を作成することも建築士の大切な仕事です。

設計士の仕事内容①:依頼主との打合せに補助として参加する

設計士の仕事の第一歩は、建築士と同様に、依頼主である施主と直接打合わせを行うことです。
しかし、打合せを主体的に行う、というよりも建築士や営業担当者の補助として打合せに参加することが設計士に期待される役割となります。
設計士には建築士や営業担当者の補助として、見落とされがちな施主の希望やこだわりといった細かい部分を汲み取る能力が求められます。

設計士の仕事内容②:規模の小さな木造建築物を設計する

規模が100㎡未満の木造建築物の場合は、建築士資格を保持していない設計士でも設計ができます。
このような場合は設計士に設計が任されるケースもあります。
資格が必要な建築物であっても、一部分のみを設計士が担当して設計を行う場合もあります。

設計士の仕事内容③:建築士の設計補助

設計士は、設計図の作成に必要な書類を作成するなど、建築士の補助的な役割担うことも多くあります。
建築士の補助業務は、設計士が経験を積み先々のキャリアを見据える上でも非常に重要な業務となります。
書類作成を通して施主の希望やこだわりを知ることもできるので、こういった雑務を通して学ぶことも多くあるでしょう。

建築士と設計士。どちらにも共通して必要なスキルとは

建築士と設計士の仕事においては、求められるスキルに多くの共通点があります。
建築士と設計士に求められるスキルについてみていきましょう。

空間把握能力

建築物を設計をする上で最も大切なことは、使いやすく、住宅であれば住みやすくなるように空間を創り出すことです。
より居心地の良い空間を創り出すために必要となる空間把握能力は、物体の位置関係を素早く、できるだけ正確に把握する能力です。
空間把握能力は意図的に学ぶことが難しい能力であり、年齢を重ねるにつれて低下していきますが、様々な建築物を見学したり、建築図面の寸法と実物の大きさを感覚的に把握することで鍛えられる能力でもあります。

感性と創造力

建築物を設計するには、新たな建物を生み出す感性と、無の状態かた設計を考えられる創造力が必要となります。
建築士や設計士に建物を依頼する依頼主は、利便性や快適さ以外にも、独自の美しさや斬新なデザインを希望している場合も少なくありません。
過去の建築やインテリアデザインに関する十分な知識はもちろん、常に最先端のデザインを学ぶ姿勢も大切です。

コミュニケーション能力

依頼主の希望に沿った建築物を建てるためには、依頼主に寄り添いその要望を十分に聞き出す必要があります。
また実施設計図が完成し、施工が開始されてからは、建築現場の施工管理技士や職人と綿密にコミュニケーションを取り、適切に監理や指導をしていくことが重要になっていきます。
そのような業務に携わる建築士や設計士にとって、コミュニケーション能力は欠かせない大切なスキル。
日頃から様々な世代の人と積極的にコミュニケーションをはかり、スキルを磨いておきましょう。

理数系スキル

建築物を設計するためには、構造力学や地盤に関する知識、室内の設備や空調に関わるカビや微生物の知識、塗料や材料に含まれる化学物質の知識など、様々な理数系のスキルが必要となります。建築物の強度確保のためには、数学の知識も重要です。
建築士や設計士は、理数系の分野に関する幅広い知識を吸収する姿勢が大切です。

設計士として働く場合も、スキルアップして建築士資格取得を目指そう

一般的に見ると、区別がつきにくい建築士と設計士。
やはり、国家資格である建築士として働く方が、より仕事のやりがいを感じられるという実情があります。
設計士として就職した場合も、経験を積んで建築士資格取得を目標にすると良いでしょう。
是非、参考にしてみてくださいね。

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