4月, 2020年

インテリアデコレーターの仕事内容・資格

2020-04-30

インテリアデコレーター資格試験とは

インテリアデコレーターは、インテリアデコーレション協会が主催している資格試験の名称です。

インテリアデコレーターは、壁紙や床材などの内装材をはじめ、扉の色やデザイン、家具、カーテン、カーペットなどの基本的なインテリアエレメントの選定から、アート、インテリア・アクセサリーなどの小物や調度品、さらにテーブルコーディネートまでを総合的に飾り付けながら空間の構成・演出を行う、インテリアの専門家を指します。

これまで日本にはインテリアデコレーションの技術を評価する資格はありませんでした。

そんな我が国において、インテリアデコレーター資格は、日本独自の文化や伝統などの知識を有し、個人個人のライフスタイルや時代に合わせたさまざまな空間を構成・演出する専門家として、広く活躍することを目指して創出されたはじめての資格であると言えます。

また「美しい色の組み合わせ」や「素材と色の調和」そして「飾る技術」など、空間演出に必要な知識を身につけたインテリアのスペシャリストを養成・認定することを目的として設けられた資格であるという点も、インテリアデコレーター資格の大きな特徴です。

 

レベルや等級によって目的が異なる

インテリアデコレーター資格は2級と1級・EXの3等級に分かれており、その目的も異なります。

2級は基礎的な知識が求められる試験内容となっており、インテリアのデコレーションに必要な知識や色彩の組み合わせなどが問われます。

空間のイメージを様々なインテリア要素を組み合わせて継続的に表現することとその基盤となる知識と技術の習得が目的とされ、建築専門的な内容のみならず、生活とは切り離せない身近なものからインテリアの基礎を知り、質の高い空間の演出方法と実践的で継続性のあるインテリアデコレーションの技術や知識を得ることが必要とされます。

1級はより具体的に実務レベルの能力を見る試験になっており、インテリアの専門家として必要とされる実践的なインテリア専門知識と技術を習得していることがポイントです。

幅広いニーズに合わせた質の高いコンサルティングと実践的な提案力、魅力的な空間づくりに直結するインテリアデコレーションの表現力と基盤構築が必要とされます。

EXはインテリアデコレーター資格の最上級者として、デコレーションの技術と表現能力に加え、インテリア計画、プレゼンテーション能力、コミュニケーション能力も問われる高度な内容となっています。

 

インテリアコーディネーターとの違いは?

インテリアコーディネーターもインテリアデコレーターもどちらも、インテリアの基礎的な知識を持つ専門家を育成するための資格です。

どちらもインテリアの専門家であるという点では同じですが、その業務範囲や役割は異なります。

インテリアコーディネーターには「建築要素」に関する知識がより求められるのに対して、インテリアデコレーターには「空間構成や装飾・演出の実践的技術」や「日本の伝統文化や工芸、意匠、もてなし」などが求められ、室内空間を演出する表現力が重視されるなど、役割にはそれぞれ違いがあります。

またインテリアデコレーターという呼称は海外でも通用しますが、インテリアコーディネーターは和製英語のため日本でしか通じません。

日本ではインテリアコーディネーターの方が知名度が高い現状がありますが、市場を世界に広げた場合はインテリアデコレーターの方が認知度的に有利かもしれません。

 

難易度と勉強の進め方

インテリアデコレーター資格試験の合格率は年度により変動がありますが、2級で50%前後、1級で20%程度と考えられます。

また資格取得までの学習時間は、2級で3ヶ月程度、1級で6ヶ月~1年程度といわれています。

2級はインテリアデコレーションの初心者に向けた試験なので、インテリアが好きな方ならば、特別な技術など無くとも楽しんで学ぶことができるでしょう。

2級の受験者はほとんどが公式テキストなどを参考に、独学で試験対策をしています。

一方、1級は独学では難しい試験です。

図面の読み描きは勿論、空間のプランニング・導線計画・照明計画…等々、実務レベルの技術が必要となります。

試験内容はインテリアコーディネーターなどの類似資格と似た構成となっており、専門性の高い知識が求められます。

日本インテリアデコレーション協会が試験対策講座を開講しているので、出来るだけ短期間で合格を目指す場合は、受講するのもおススメです。

 

インテリアデコレーターの仕事場とフィールド

インテリアデコレーターは現在、様々な企業で活躍しており、そのフィールドは更に広がっていくと考えられています。

例えば、以下のような職場が考えられます。

【1】インテリアショップ
【2】家具、カーテン、照明、アンティークなどの専門店
【3】百貨店、スーパー
【4】家電量販店
【5】住宅、建材や内装材などの各種メーカー
【6】設計・建築・デザイン事務所や工務店
【7】一般企業
【8】ブライダル関連企業
【9】フラワーショップ
【10】リフォーム関連企業
【11】イベント企画、飲食店プロデュース企業
【12】ディスプレイ専門企業

このように見ていくと、様々な場所でインテリアデコレーターが活躍していることがお分かり頂けると思います。

ハウスメーカーのモデルルームやインテリア販売店のように、直接商品が売買される場所もありますし、雑誌や書籍に掲載される写真に関わることもあります。

また、飲食店やアパレルショップなどで空間演出担当として、ディスプレイに携わることもあるでしょう。

ブライダル業界やフラワーショップなどでも、その専門性や知識、技術力を活かすことが可能です。

デパートなどでは、お客様の本来の目的は食事や買い物で、インテリアを見に来るわけではありません。

しかし、「おしゃれさ」や「洗練された空間」も含めてお客様に提供しています。

こういった空間監修も、インテリアデコレーターの大切な仕事なのです。

いかがでしょうか?

インテリアデコレーターの資格を取得することで、希望する職種に採用されるきっかけになることもあります。

ご興味を持たれた方は、是非資格取得を目指してみてくださいね。

【資格アレコレ】インテリアプランナー資格試験

2020-04-25

インテリアプランナー資格とは

インテリアプランナーは公益社団法人建築技術教育普及センターが主催している資格試験の名称です。

 

インテリアプランナーはクライアントと話し合った上でイメージコンセプトを作成し、各部屋の内装、家具や什器、設備などに関してのデザインや設計、メーカーへの発注、監理、検査のマネジメントまでをトータルに行う空間デザインのプロフェッショナル。

 

資格を取得後は、建築設計事務所、インテリアデザイン事務所、住宅メーカーなどに就職するのが一般的です。

受験資格に制限はありませんが、合格後にインテリアプランナー登録を受けるには、所定の実務経験が必要となります。試験は実技と学科の2科目で行われます。

 

試験ではインテリアと建築の知識、作図能力が問われます

学科試験に関しては、インテリアや建築に関する知識が求められ、一般業務レベルの能力が必要とされます。

建築技術教育普及センターから出版されている「インテリアプランナーガイドブック」をはじめとした過去問題集を繰り返し解くことが大切になります。

 

製図試験では、正確な作図能力が求められます。

まずは図面の書き方をテキストで学び、その答えだけ見て、適正な線の数を把握することが必要です。

解答例を見ながら模写していくことでコツを掴んでいきましょう。

 

インテリアコーディネーターとの違いは?

インテリアプランナーはインテリアコーディネーターと混同されやすい資格ですが、対象としている職種は大きく異なります。

 

インテリアコーディネーターは、家具やカーテンなどのインテリアを総合的に提案し、お客様の要望に合う住まいを実現することを目的としています。

主にハウスメーカーなど住宅を作っている企業やカーテン・家具などのインテリア商品を扱う会社、住宅設備を扱う会社などで仕事をしています。

 

これに対して、インテリアプランナーは主に店舗やオフィスなどの商業施設といった住宅以外の物件を扱う仕事を念頭においた資格です。

インテリアですが、建築設計や施工といった部分でより専門的な知識とスキルが求められます。

 

試験に合格しても、資格所有者として登録するには学歴や実務年数などの条件をクリアしなければなりません。

そのため、合格者の多くは大学や専門学校で専門知識を学んでその後、実務経験をしっかりと積んだ人が多いのが特徴です。

 

最大の難関は製図試験

合格率は年度により変動がありますが、学科試験が59~69%、製図試験が20~30%と発表されています。

合格までの平均勉強時間は200~300時間と言われています。

 

学科試験は、問題の難易度はそれほど高くありません。

出題範囲が広く、類似問題が出題されやすい傾向にあるので、広く浅く勉強する工夫が必要です。

 

製図試験はかなり難関です。

設計趣旨を理解した計画を求められる事はもちろんですが、パースの作成など実務的な要素が強く反映される課題になっています。そのため、実務経験が無い場合、独学での合格は難しいでしょう。

 

実務経験がない場合はスクールの利用がおススメ

実務経験がない場合は、予備校や通信講座などを活用することをおすすめします。

 

学科試験は過去問題を入手して学習を進めれば経験のない方でも合格できる可能性はあります。

色彩に関する問題では、色彩や家具デザイナーの名前と作品が出題されます。

施工の問題では、建築施工に関する一般的な問題が出題されています。

法規に関する問題では、建築士試験のように法令集を持ち込むことができます。

 

しかし、製図試験は実務未経験者が独学で合格することはほぼ不可能でしょう。

試験内容は各種図面(平面図・断面図・展開図・詳細図・家具表など)を描き上げる事が求められます。

これは実務や勉強の経験が有る方でも大変で、図面の精度や美しさも求められるため、ただ描ければ合格ではない所もポイントです。

 

逆に独学での資格取得は、建築・インテリア業界の基礎知識がある人や有資格者、実務経験のある人でしたら可能だといえるでしょう。

いかがでしょうか?

建築設計事務所やデザイン会社に就職後にキャリアアップとしてインテリアプランナーを目指すというのも良いかもしれません。

取得が難しい資格なので、持っていると就職・転職での評価は上がりますよ。

ぜひ検討してみてくださいね。

【資格アレコレ】インテリアコーディネーター資格試験

2020-04-24

インテリアコーディネーター資格とは

インテリアコーディネーター資格は、公益社団法人インテリア産業協会が主催している資格試験の名称です。

 

試験の内容は、家具やカーテン・照明などの各インテリアエレメントに関わる内容から、キッチン・浴室・洗面・トイレといった住宅設備に関するものまで幅広い内容となっています。

 

インテリアコーディネーター資格の受験は毎年10月に1次試験、12月に2次試験があります。

学歴や実務経験などの受験資格は一切なく、誰でも受けることが可能です。

 

インテリアに関する幅広い知識が問われる試験内容

インテリアコーディネーターの試験は、表2にあるように非常に幅広い知識を問う問題となっています。

 

試験内容には、「法規」や「工法」などの普段あまり耳なじみのない専門性の高い項目も含まれます。

 

 

地道な学習で合格は十分可能

合格率は年度により変動がありますが、1次で20~30%・2次で50~60%と発表されています。

ちなみに、近年の合格率は21%~26%の間で推移しており、2019年では25.1%でした。

 

合格までに必要とされる勉強時間は1次・2次併せて200~300時間と言われています。

難易度は非常に高いとはいえないものの、簡単ではありません。

資格試験に向けて、対策を立てて計画的に勉強を進めていく必要があるといえます。

 

自分に合った方法で勉強を進めましょう

それでは、インテリアコーディネーター資格試験を突破するために、どのように学習を進めていけば良いのでしょうか。

ここでは、独学で学ぶ、予備校に通う、通信講座を受講する、という3つの学習法を詳しくご紹介しますので、ぜひ参考にしてください。

 

◎独学でも合格を目指せるが、難易度は高い

インテリアコーディネーター資格は、独学でも合格を目指せる資格です。

 

1次試験の対策は、インテリア産業協会が出している書籍や、過去問題集を使って勉強します。暗記物が中心ですので、コツコツと学習を進めましょう。

 

2次試験は、論文とプレゼンテーションが課せられます。近年は字数制限が250~300文字となっているので、インターネットや新聞などでトレンドや社会問題などをチェックしておきましょう。

 

プレゼンテーション試験(製図)は初心者には難しい試験です。現場経験に乏しい方は、1次試験の勉強の合間をぬって製図に慣れる必要があります。

 

独学の場合は、コストは抑えられますが、相対的により多くの学習時間が必要となります。特に2次試験で課される実技は習得が難しく、実際に図面を描いたり読んだり出来なければ手を付ける事が難しいでしょう。

根気強く挫折せずに取り組める方でなくては、独学で学習を続けていくのは難しいかもしれません。

◎効率よく合格を目指すなら予備校がおすすめ

短期で合格を目指したい方は、予備校へ通うのが最も手っ取り早い学習方法だといえます。

 

予備校のメリットは、講師から直接指導が受けられるため、効率よく学ぶことができることです。

共有の目標を持つ受験生が多数いるため、モチベーションも上げやすいでしょう。

 

ただし、質の良い教育が受けられる反面、受講料は高い傾向があります。

 

 

◎自分のペースで学びたいなら通信講座を受講しよう

仕事で忙しい方や近くに予備校が無い方は、通信講座の受講がお勧めです。

 

通信講座では、予備校と同じように講師による採点やフォローが受けられ、費用も予備校に通うよりは割安です。

また、場所を選ばずにどこでも学べるため、自分のペースで学習を進めることができます。

 

いかがでしょうか?

近年インテリアコーディデーターは、住まいに関する業界を中心に、活躍の場が広がっています。

ぜひ自分に合った資格の習得方法を選択し、合格を目指してみてくださいね。

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