おしらせ
CADとは?建築業界で使用されるおすすめソフトをご紹介します
CAD(キャド)とは、どんなソフトなの?
CADとは「Computer Aided Design」の頭文字を取ったもので、コンピューターを使って設計するためのソフトやシステムのことを指す用語です。
現在は設計の際にCADを用いて製図を行う事が一般的になってきています。
手描きの図面だと線の太さなどの誤差が発生しますが、CADの登場によって設計の正確性が向上し、製図のスピードも格段にアップしました。
また図面の修正や加筆も簡単に行う事が可能になり、変更履歴を残せるという点でも非常に便利です。
またチームで設計業務を行う際に、簡単に設計内容を共有できるというメリットもあります。
今回は、今や建築業界では欠かせない存在のCADについて、その特徴や種類を詳しく解説していきます。
CADソフトにはどのような種類があるの?
CADソフトには様々な種類があり、その用途も多岐に亘ります。
ここでは代表的な5つのCADソフトについてみていきましょう。
■汎用CAD
汎用CADとは、何かの分野に特化したものではなく、様々な設計に必要とされる基本的機能が備わったCADソフトのことを指します。
対応する分野が幅広く、特定の分野に特化した機能が備わっていないため、比較的安価で導入が可能です。
簡単な図面の作成や編集を行う場合は、汎用CADで十分な作業が行えるでしょう。
■建築用CAD
建築用CADとは、建築設計に特化したCADソフトのことを指します。
建築分野における様々な設計を行う際に必要な、平面図から展開図、立断面図や設備図など、ありとあらゆる種類の設計図の作成が可能です。
建築用CADは建築図面の作成に必要な柱や梁、壁が容易に配置でき、図面同士の整合性が取りやすかったり、建築図面の作成に関する機能がたくさん備わっています。
平面図などの作成に使用される2DCADと立体的な作図に優れた3DCADの2種類があり、用途によって使い分ける必要があります。
■機械用CAD
機械用CADとは、機械の設計に特化したCADソフトのことを指します。
工場で使用される大型機器や飛行機といった規模の大きなものから、スマートフォンに代表される小型の精密機器まで様々な機器を設計する際に使用されます。
機器の設計には緻密さが求められますが、CADを使用して設計を行う事でより正確でスピーディーに作業を進めることができます。
機械用CADにも2DCADと3DCADがあるので、用途によって適宜使い分けていくことが必要となります。
■システムCAD
システムCADは、2Dの図面から3Dのパース図面までの一連の製図が可能なCADのことを指します。
システムCADの中には、住居の設計など特定の分野に特化したものもあります。
汎用CADなど他のCADよりも操作が容易ですが、3Dパースからデータ作成を行う機能も搭載されています。
■BIM
BIMは「Building Infomation Modeling」の頭文字を取ったもので、建築物を実際に建設する前の段階でコンピューター上に建物を構築するためのツールです。
実際の建築の前段階で立体モデルを構築することで、建築工程の中の無駄を省き、建築途中に発生が予想される諸問題を把握することが可能です。
BIMには高さや幅に加え、奥行きといったサイズを指定した建材パーツを入れこんだり、設備機器のメーカーだけではなく品番といった詳細な情報を入力することができます。
また、そのようなデータを建築現場のすべてのメンバーと共有することも可能で、データはすべて連動しているため、一ヵ所を修正すると、関連するすべての図面が自動修正されるのでとても便利です。
2D-CADと3D-CADの違いとは
CADには2D-CADと3D-CADのふたつがあり、両者の違いは以下の通りです。
■2D-CAD
正面図・平面図・側面図の3要素で構成されており、三角法で描かれた図面が元になっているため、使用するには三角法に関する知識が必須となります。
図面ごとにファイルを作成しなければならないため、ある程度工数がかかります。
■3D-CAD
仮想空間上に立体を構成するため、視覚的に認識しやすい図面を作成することが可能です。
また、体積や表面積といった幾何学情報を算出することもできます。
3DCADでは必要となる情報を都度ごとに2Dに切り出して使用するので、ファイル管理が容易で無駄な工数を削減できるというメリットもあります。
CADソフトを比較する際のポイント
ここまでは、様々なCADソフトの概要についてみていきました。
それでは最適なCADソフトを選ぶには、どのようなポイントを踏まえれば良いのでしょうか。
CADソフトのタイプが適しているかどうか
まずは現在携わっている業務に、どのCADソフトが適しているのかを調べましょう。
建築図面の作成に関しては、建築用CADソフトを用いることが最適ではありますが、基本的な図面作成とデータの共有を目的とするならば汎用CADでも支障はありません。
またCADソフトのタイプのみならず、2DCADと3DCADのどちらが業務に適しているかを判断することも大切です。
様々なCADソフトの長所と短所を見極め、最適なソフトを選びましょう。
必要な機能が備わっているか
同じCADソフトでも備わっている機能がそれぞれ違う事をご存じでしょうか。
フリーまたは低価格であることや使い易さのみを基準にしてCADソフトを選ぶと、本当に求める機能が備わっていないソフトを導入してしまう可能性があります。
そういった事態を防ぐためにも、CADソフトの導入前にどのような機能が必要なのかをしっかり分析しておくことが大切です。
サポート体制は充実しているか
使用しているCADソフトに不具合が発生すると、関係するすべての業務が停止してしまう危険性があります。
そういった場合に備えて、サポート体制が充実したCADソフトを選ぶことも重要となります。
その際に特に大切なのが、サポートの対応時間です。
平日の日中だけではなく、夜間や土日、祝日でも対応してくれるような手厚いサポートがあるソフトを使用することで、業務停止のリスクを避けることが可能です。
オプションで強力なサポート体制を付けることができる場合もあるので、できれば入っておくと良いでしょう。
導入や運用にかかる経費
CADソフトは買い切りのものもたくさんあります。
しかし基本料金が控えめでも、必要な機能を加えていくと価格が高額になることもよくあります。
購入前に総額でどの程度の金額がかかるのかを調べておくことも重要です。
PCのOSに対応しているものを選ぶ
CADソフトによっては、対応するOSが限られている場合もあります。
自身が使用しているPCのOSに対応したソフトを選ぶことも、忘れてはいけない大切な要素となります。
また、つい見落としてしまうのが使用しているOSのバージョンです。
古いバージョンでPCを利用している場合には、CADソフトが対応できないことも多くあります。
CADソフトの導入前にPCのOSのバージョンを最新にしておくようにしましょう。
おすすめのCADソフトランキング!
建築分野の業務に適したCADソフトには、どのようなものがあるのでしょうか。
続いては、おすすめのCADソフトをランキング形式でご紹介します。
1位 Jw-CAD
Jw_CADは高度な2Dの設計図面を作成するのに適した、建築設計に特化したCADソフトです。
殆どのCADソフトは有料ですが、Jw_CADはフリーで導入できるので世界中に多くのユーザーがいます。
操作が比較的容易であるということも、このソフトを導入するメリットの一つです。
CADをこれから使用していきたいと考えている方には、非常におすすめできるソフトです。
2位 FreeCAD
FreeCADは2Dと3Dがあり、両者間の連携ができるなど、多くの機能をフリーで使用できるCADツールです。
フリーのCADソフトの多くが商用で使用できないものが殆どという中、商用利用が可能であるというメリットがあります。
また技術者によって独自にカスタマイズが可能であるという点でも評価されています。
建築設計の分野でも、幅広く使用されているCADツールとなっています。
3位 Auto-CAD
AutoCADは世界中で最も多く使用されているCADソフトです。
最初に挙げた2つのCADソフトはフリーソフトですが、AutoCADは有料のソフトになります。
しかしサブスクリプションプランがあるので、予算に合わせてソフトを選ぶことが可能です。
3Dの作図やモデリングにも対応しているため、幅広い拡張性を備えています。
4位 Vector works
Vectorworksは、様々な建築物を設計し、デザインをするために使用されるCADソフトです。
AutoCADと並んで人気の高いCADソフトですが、Vectorworksの方がより操作が容易だといえるでしょう。
建築業者向けの「アーキテクト」や景観デザインに特化した「ランドマーク」など、空間デザインに優れたスタイルもあります。
WindowsにもMacにも対応できるという点もメリットだといえるでしょう。
5位 Revit
RevitはAutoCADと同じくAutodesk社によって提供されている、建築設計者向けのCADソフトです。
BIMに特化しており、資材や設備の登録ができるという点が非常に便利です。
実際の建設現場で作業を行う上で必要な情報をすべて盛り込めるので、業務効率を上げることが可能です。
6位 Fusion 360
Fusion 360もAutodesk社が提供しているCADソフトです。
学生や初心者に向けたフリーライセンスもあり、導入し易いという特徴があります。
しかし商用利用する場合はサブスクリプションの契約が必要なるので注意が必要です。
サブスクリプションを購入すれば3Dモデリングとそれに付随するすべての機能の利用が可能となり、クラウド上で操作するのでデータの共有が容易です。
自分に合ったCADソフトを選んでスキルアップしよう!
いかがでしょうか。
一口にCADソフトと言っても、様々な種類と特色を備えたものがあることがお分かり頂けたと思います。
是非自分に合ったCADソフトを選んで、スキルアップを目指してみてくださいね。
【おススメ資格】照明コンサルタント資格の概要や仕事内容を解説します
照明コンサルタントとは
様々な建築物の空間演出に欠かせない照明。
照明はその種類や演出の仕方によって、人の気持ちを豊かにする効果もあり、空間づくりを考える上では欠かせない重要な要素です。
照明コンサルタントは、住宅や店舗、オフィスなどの空間演出に必要な照明についての知識や、照明計画・照明コンサルティングに欠かせない照明技術を身に付けた者に与えられる資格で、一般社団法人照明学会によって認定される民間の資格となっています。
今回は照明コンサルタントの仕事内容や資格の取得方法などについてみていきましょう。
照明コンサルタントの仕事内容
さまざまな建築物に関して、照明分野全般の計画を担当する照明コンサルタント。
その業務は多岐に亘りますが、ここでは照明コンサルタントの仕事内容を詳しくみていきましょう。
ヒアリングと問題点の整理
照明コンサルタントの仕事は、住宅の施主や建築物の施工業者などから、照明計画やコンサルティングの依頼を受けるところから始まります。
依頼を受けた照明コンサルタントの最初の仕事は、依頼主に対してヒアリングを行うことです。
それぞれの住宅や建築物に関して図面や資料を参考にしながら、照明に関してどのような要望があるのかをヒアリングします。
依頼主は建築やインテリア・照明に関しては素人である場合が殆どなので、専門用語を極力避けて、わかりやすく優しい言葉を使用するようにしましょう。
またヒアリングの際に最も重要となるのは、依頼主が現状の照明の状況に対し、どのような不満や不安を持っているかを聞き出すことです。
現状の照明に対する要望や不満な点などを聞き出したら、現在の照明計画にどのような問題点があるかを整理します。
問題点の整理が完了したら、具体的に照明によってどのような雰囲気を演出したいのかを丁寧に聞き出し、最終的にはどのような照明計画になるのかを依頼主に説明します。
光環境を調査し、分析する
光環境とは、空間の光の分布状態のことを指す言葉です。
そして、その空間で行う作業や行為に適した光環境のことを「質の高い光環境」と呼びます。
従来は、明るさだけを追求し、光の量を増やすことに重きが置かれてきましたが、今後は「光環境の質」が重視されるようになると考えられています。
光環境調査の対象となるのは、各種照明器具の人工的な光の放射や拡散のみならず、窓やドアなどの開口部から入射する自然光も含まれます。
適切な照明コンサルティングには、各種照明器具からの人工的な光の量だけではなく、自然光も含めた光の量や拡散の仕方、つまり私たちが感じる感覚的な明るさも考慮に入れる必要があります。照明計画の対象となる建築物がまだ建築途中の場合は、図面や資料をよく吟味し、適切な照明計画を立てることが重要となるため、慎重に分析を進めていくことが必要です。
コンセプトや照明器具の選定・提案
光環境の調査と分析が完了したら、現状の照明計画における問題点の解決や要望の具体化を目指してコンセプトを固めていきます。
それと並行して、照明器具の選定を行い、依頼主に実際の提案を行っていきます。
照明器具の選定には、各照明器具の配置提案を併せて行う事が必要です。
適切な照明の演出をするためには、対象の空間全体を見て、どのように光を拡散させれば良いのかを具体的に提案していきましょう。
天井や壁などの建築物の構造体に組み込む照明が必要な場合は設計と密接に関わるため、設計段階から依頼主や設計者と密にコミュニケーションを取ることも、照明コンサルタントの大切な仕事となります
施工確認・照明調整の立ち会い
既存の建築物ではなく建築途中の建物の場合は、現場の施工の進捗を定期的に確認し、照明計画通りに施工されているかをチェックする必要があります。
内装工事が始まると、電気などの配線工事は修正が困難になるため、注意が必要です。
施工工程も終わりに近づき内装工事の終了段階になると、後付けの証明器具をすべて設置して、立会いの上、照度調整を行います。
依頼主の要望に沿った適切な光環境になっているか、照度や光の拡散具合に問題はないかを確認し、計画と異なる場合は調整します。
照明コンサルタントの資格を取得するには?
建築物の空間演出という側面からも、今後需要が高まっていくことが予想される照明コンサルタント。
それでは、未経験から照明コンサルタントの資格を取得するにはどうすれば良いのでしょうか。
照明コンサルタント資格の取得方法についてみていきましょう。
通信講座の受講で資格取得が可能
照明コンサルタントの資格を取得には、一般社団法人照明学会の通信教育を1年間受講する必要があります。
通信講座を受講する中で、演習問題を5回解き、郵送かオンラインで一般社団法人照明学会に解答を送付します。
演習問題は60点以上で合格、それぞれの演習問題につき1回までの再試験が認められています。
受講終了後、レポートを提出し、合格点に達したらスクーリングを受けて晴れて照明コンサルタントの資格取得、という流れになっています。
受講者数は年間で約2000人程度、男女比率は4:6で女性の割合がやや多いのが特徴です。
照明コンサルタント資格は検定試験が実施される資格ではないため、難易度は比較的易しい資格であるということができます。
「基礎講座」と「専門講座」
一般社団法人照明学会が実施している通信教育には「基礎講座」と「専門講座」のふたつがあります。
「基礎講座」は照明に興味のある人すべてを対象にしている講座なので、誰でも受講することができます。
すべてのカリキュラムを無事に終了することが出来れば、晴れて照明コンサルタントの称号が与えられます。
一方、「専門講座」は照明関連の業務に携わっている人に向けた専門的な講座となっています。
こちらは照明関連の実務経験(4~5年程度)がある方を対象としており、カリキュラム終了後には照明士の称号が与えられます。
照明コンサルタントが活躍するフィールド
照明コンサルタントは、どのようなフィールドで活躍しているのでしょうか。
続いては照明コンサルタントの活躍する業界を具体的にみていきましょう。
照明コンサルタントの活躍が顕著な業界として、建築業界と家電業界があげられます。
建築業界では、住宅メーカーや工務店、設計事務所などで、個人宅や商業施設など様々な建築物の照明計画に携わることができます。
また家電業界では、家電メーカーの照明部門やリフォーム部門などにおいて環境照明プランニングなどの業務で活躍しています。
さらに照明専門メーカーで照明器具開発業務に従事するという働き方も可能です。
照明コンサルタントに必要なスキルとは?
照明コンサルタントにはどのようなスキルや知識が求められるのでしょうか。
具体的にみていきましょう。
建築・インテリアに関する知識
照明コンサルタントに求められる最も重要なスキルは、建築・インテリアに関する知識やセンスであるといえるでしょう。
依頼主の要望に沿った照明計画を実現するためには、家具やファブリックなどのインテリアエレメントを照明でどのように美しく見せるかが大切になりますから、建築やインテリアの知識が豊富であるのに越したことはありません。
インテリアエレメントの形状や色、質感などを考慮しながら、バランスの良い照明器具を選定し配置するセンスも求められます。
環境問題への配慮
近年は社会全体で省エネへの取り組みが盛んになり、少ない消費電力で長時間の使用が可能な照明器具も数多く販売されています。
そんな中、消費電力を極力おさえた照明計画を実現することも照明コンサルタントに課せられた重要な役割です。
住宅におけるエクステリア照明や商業施設の外観照明など、周辺環境に影響を与える場所の照明計画を行う際には環境への配慮を忘れてはいけません
近隣住民の生活に差支えが無いか、電力を使いすぎていないか、といった点に配慮し、照明計画を提案する必要があります。
コミュニケーション能力
照明コンサルタントの役割は、依頼主の要望に沿った照明計画を実現することに他なりません。
依頼主から様々な要望や現状の照明に関する不満を聞き出すためには、高いコミュニケーション能力が必要となります。
また対象の建築物が建築中の場合は、設計士や施工管理者などの関係者と綿密に連携を取り、照明家格のコンセプトを的確に伝える能力が求められます。
依頼主との打合せでまとまった照明計画を、図面やパースなどの資料を用いながら言葉で内容を分かりやすく伝えられるようにコミュニケーションスキルを磨いておきましょう。
照明コンサルタントの資格を取得し、スキルアップを目指そう!
いかがでしょうか?
建築やインテリア業界のみならず、家電業界でも活躍が期待される照明コンサルタント。
ぜひ資格を取得し、スキルアップを目指してくださいね。
建築士と設計士にはどのような違いがあるの?仕事内容を解説します
建築士と設計士。それぞれどんな違いがあるの?
建築業界において、建築物の設計に従事する人は「設計士」や「建築士」と呼ばれます。
建築業界以外の方からすると、設計士と建築士はどちらも同じ職業のように考えられていますが、両者には明確な違いがあります。
今回は、設計士と建築士の違いやそれぞれの仕事内容についてみていきましょう。
建築士と設計士の最も大きな違いは資格の有無
設計士と建築士の最も明確な違いは、資格の有無だと言えるでしょう。
建築士は、1級建築士や2級建築士、木造建築士などに分かれており、国家資格の名称でもあります。
一方、設計士は資格の名称ではなく、建築業界では建築士の資格を持っていないものの設計やその補助を行う人のことを設計士と呼んでいます。また設計士という名称は、建築の設計を行う人のみを指すわけではない、という点でも注意が必要です。
建築業界で設計士と言えば、建築図面の作成に携わる人を指しますが、通常は自動車や飛行機、その他の機械を設計する人のことも、設計士と呼びます。建築士になるには一定の学歴や実務経験を経た上で、国家資格試験に合格することが必要ですが、設計士は資格の名称ではないため、ゼネコンやハウスメーカー、設計事務所に入って設計部門で設計に携わる仕事に従事すれば、設計士と名乗ることができます。
設計士は建築士資格を持たないままで設計業務に携わる人の事を指すので、その業務内容には限りがあります。
基本的には建築設計や設計管理は建築士の資格がないとできないとされているため、設計士の主な業務は建築士のサポートということになります。
しかし建築士法では、建築士の資格を保持していなくても、100㎡未満の木造住宅に限っては設計ができると定められているので、規模が小さい木造建築であれば設計士が設計を行う場合もあります。
そうは言っても、そもそも明確な定義がないのが設計士なので、あえて設計士という職業を目指すことは基本的ににありません。
一般的には、建築士資格を持たないままで建築会社や設計事務所、工務店などに就職し、その後、キャリアを積みながら建築士の資格取得を目指す人が多いです。
建築士と設計士の仕事内容の違いを具体的にみていこう
建築士と設計士の仕事内容にはどのような違いがあるのでしょうか。
それぞれの業務内容について、具体的にみていきましょう。
建築士の仕事内容①:依頼主との打合せ
建築士は依頼主である施主の依頼を受け、要望に沿った建築物を建てるために打合せを行います。
打合せを行う中で、施主がどのような建物のデザインや間取りを希望しているのか、予算はどの程度なのかをヒアリングすることが非常に重要です。
基本的には施主は建築に詳しくない人が多いので、専門的な内容も分かりやすく伝える能力が必要です。
住宅設計の場合は、施主の家族構成、ライフスタイルなどを考慮に入れ、最適な動線を確保し、よりベストな間取りを提案することが大切になるでしょう。
建築士の仕事内容②:建築設計図の作成
打合せを重ね、施主が希望する建築物のイメージが固まると、そのイメージを基に建築設計図を作成します。
CADを用いて平面図や立断面図、展開図を作成し、場合によってはミニチュア模型の作成も行い、完成形をイメージしながら、建築物の細部について施主と意見の擦り合わせを行います。
一度建築設計図を作成した後であっても、施主から新しい希望があれば、再び建築図面を作成する場合も少なくありません。
また、建築物の構造や資材によっても予算が変更となるため、施主の要望に沿いながら、予算内で建築物を仕上げるのが建築士の重要な役目です。
施主との意見の擦り合わせが完了し、基本図面と見積もり予算に対して了承を貰えたら、いよいよ実際に建築現場の施工に必要な実施設計を作成します。
建築士の仕事内容③:建築施工中の指導・監督や進捗状況の確認
実施設計図が完成したら、建築物の施工が開始されます。
施工開始後の建築士の主な役割は、現場監督や施工管理技士と綿密に連携を取り、指導や監督、工事の進捗状況を確認することです。
施工が開始された後にも設計図の修正が必要になる場合もあり、その場合には修正した設計図を作成することも建築士の大切な仕事です。
設計士の仕事内容①:依頼主との打合せに補助として参加する
設計士の仕事の第一歩は、建築士と同様に、依頼主である施主と直接打合わせを行うことです。
しかし、打合せを主体的に行う、というよりも建築士や営業担当者の補助として打合せに参加することが設計士に期待される役割となります。
設計士には建築士や営業担当者の補助として、見落とされがちな施主の希望やこだわりといった細かい部分を汲み取る能力が求められます。
設計士の仕事内容②:規模の小さな木造建築物を設計する
規模が100㎡未満の木造建築物の場合は、建築士資格を保持していない設計士でも設計ができます。
このような場合は設計士に設計が任されるケースもあります。
資格が必要な建築物であっても、一部分のみを設計士が担当して設計を行う場合もあります。
設計士の仕事内容③:建築士の設計補助
設計士は、設計図の作成に必要な書類を作成するなど、建築士の補助的な役割担うことも多くあります。
建築士の補助業務は、設計士が経験を積み先々のキャリアを見据える上でも非常に重要な業務となります。
書類作成を通して施主の希望やこだわりを知ることもできるので、こういった雑務を通して学ぶことも多くあるでしょう。
建築士と設計士。どちらにも共通して必要なスキルとは
建築士と設計士の仕事においては、求められるスキルに多くの共通点があります。
建築士と設計士に求められるスキルについてみていきましょう。
空間把握能力
建築物を設計をする上で最も大切なことは、使いやすく、住宅であれば住みやすくなるように空間を創り出すことです。
より居心地の良い空間を創り出すために必要となる空間把握能力は、物体の位置関係を素早く、できるだけ正確に把握する能力です。
空間把握能力は意図的に学ぶことが難しい能力であり、年齢を重ねるにつれて低下していきますが、様々な建築物を見学したり、建築図面の寸法と実物の大きさを感覚的に把握することで鍛えられる能力でもあります。
感性と創造力
建築物を設計するには、新たな建物を生み出す感性と、無の状態かた設計を考えられる創造力が必要となります。
建築士や設計士に建物を依頼する依頼主は、利便性や快適さ以外にも、独自の美しさや斬新なデザインを希望している場合も少なくありません。
過去の建築やインテリアデザインに関する十分な知識はもちろん、常に最先端のデザインを学ぶ姿勢も大切です。
コミュニケーション能力
依頼主の希望に沿った建築物を建てるためには、依頼主に寄り添いその要望を十分に聞き出す必要があります。
また実施設計図が完成し、施工が開始されてからは、建築現場の施工管理技士や職人と綿密にコミュニケーションを取り、適切に監理や指導をしていくことが重要になっていきます。
そのような業務に携わる建築士や設計士にとって、コミュニケーション能力は欠かせない大切なスキル。
日頃から様々な世代の人と積極的にコミュニケーションをはかり、スキルを磨いておきましょう。
理数系スキル
建築物を設計するためには、構造力学や地盤に関する知識、室内の設備や空調に関わるカビや微生物の知識、塗料や材料に含まれる化学物質の知識など、様々な理数系のスキルが必要となります。建築物の強度確保のためには、数学の知識も重要です。
建築士や設計士は、理数系の分野に関する幅広い知識を吸収する姿勢が大切です。
設計士として働く場合も、スキルアップして建築士資格取得を目指そう
一般的に見ると、区別がつきにくい建築士と設計士。
やはり、国家資格である建築士として働く方が、より仕事のやりがいを感じられるという実情があります。
設計士として就職した場合も、経験を積んで建築士資格取得を目標にすると良いでしょう。
是非、参考にしてみてくださいね。
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【プロジェクト担当期間】
・新規ホテル開発プロジェクト 2~5年
・ホテル改修プロジェクト 1~2年
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【担当案件数】1~3件程度
開発計画の中心として、施設運営者、デベロッパー、ゼネコン、デザイナーなどとプロジェクトを組み、ーから施設計画全体の監修、プロダクトやアート、備品のデザイン・選定、そして開業準備業務をお任せいたします。
勤務地
東京都渋谷区千駄ヶ谷3-5-7
※北参道駅(東京メトロ副都心線)~徒歩6分
原宿駅(JR山手線)~徒歩7分
代々木駅(JR中央・総武線、都営地下鉄大江戸線)~徒歩13分
給与
月給:35万円~60万円
[想定年収]
420万円~720万円
休日・休暇
土曜(隔週)・日曜・祝日
夏季休暇(3~5日前後)
年末年始休暇(5~7日前後)
年次有給休暇
慶弔休暇
産前産後休暇
育児休暇
介護休暇
求人情報の詳細はこちらをご覧ください。
建築業界での就職!志望動機を書く際のポイントは?
建築業界とはどのような業界なの?
建築業界の主な仕事は、様々な建物やインフラ・・・具体的には、ビル・マンション・戸建て住宅、橋や道路などを建てることです。
建設業界の市場規模は今や50兆円以上とも言われており、国内でも重要な産業の一つです。
建築業界は住宅やビルを建てる「建築」と道路や橋、水道といったインフラを整備する「土木」とに分けられており、私たちの当たり前の生活は建設業界があってこそ成り立つ、と言っても過言ではありません。
全国各地で新規開発や再開発がニュースとなっていますが、そのような需要に支えられ、建設業界の市場規模はどんどん拡大してきています。
さらに近年、今後は老朽化したビルやマンション、道路や水道といったインフラのリニューアル工事の需要も、環境保護の観点からも注目が高まりつつあり、今後さらに増加すると考えられています。
そんな建築業界は、人手不足の慢性化という課題もありますが、働き方改革も進みつつあり、大きな変革期を迎えています。
また一口に建築業界の仕事といっても、様々な職種があります。
施主からの依頼を受け、話し合いを重ねながら設計図を作成する建築士。
建築士の補助的な役割を担うCADオペレーター。
設計図が完成した後、建築確認申請を経て、実際の工事を行うゼネコンや工務店といった施工業者。
施主からの要望をヒアリングし、建物内のインテリアについてアドバイスをして総合的にその空間を監修するインテリアコーディネーター。
このように建築業界は、様々な職種によって支えられているのです。
建築業界で働きたい!志望動機を書く際のポイント5点
それでは建築業界の企業に求人応募をする場合は、どのような志望動機を書けば良いのでしょうか。
今回は志望動機を書く上でおさえて追いたいポイントを5つご紹介します。
建築業界で志望動機を書く!ポイント1:その企業で働きたい理由を明確に伝える
建築業界で就職を希望する際に志望動機を書くポイントの1つ目は、志望理由を具体的にすることです。
各企業の面接官は、応募者がどのような理由で自社を選んでくれたのかを判断したいと考えています。
そのため応募先企業のどのような点が魅力だったのかを明確に伝えることが、非常に大切なポイントになります。
「給与が高い」や「休日が多い」などといった条件面ばかりを理由にしてしまうと、なかなか評価には繋がりません。
そのため、好印象を与える志望動機を作成するには、まずはニュースや新聞を通して、建築業界の現状を知ることが最も重要です。
その上で、志望先企業のホームページを見て企業情報をしっかり頭に入れ、会社説明会に参加するなどして企業についての研究を行うと良いでしょう。
企業研究を進めることで、その企業がどのような人材を求めているかがわかるようになります。
建築業界で志望動機を書く!ポイント2:自身の強みを具体的に記載する
建築業界で就職を希望する際に志望動機を書くポイントの2つ目は、自信の強みを明確に伝えることです。
志望動機を書く際には、自身の強みを自身で理解し、的確に記載することがとても大切です。
自身の強みと言っても、自分をアピールすることに苦手意識を持っている人も多いのではないでしょうか。
志望動機に記載できる強みは大きく2種類に分けられます。
1つ目が「スキル」、そして2つ目が「長所」です。
志望動機を書くにあたっては、この2つをしっかりと記入することが重要になってきます。
また自身の強みについては、自分自身では気づかないことも多くあります。
そのため、周囲の人に自分にはどんな強みがあるかを、聞いてみるのも有効だと言えるでしょう。
建築業界で志望動機を書く!ポイント3:どのように貢献できるかを明記する
建築業界で就職を希望する際に志望動機を書くポイントの3つ目は、自身が応募先企業でどのように貢献できるかを明記することです。
自分自身が応募先企業でどのような貢献ができるかを記載することは、面接官が採用するメリットを把握することに繋がるため、非常に重要です。
しかしこの点は、事前に応募先企業について深く知っていないと書くことができないため、ここでも企業研究は大切になるでしょう。
応募先企業がどのような人材を求めているかを知ることで、自身の能力のどのような部分で企業に貢献できるかがわかるようになっていきます。
建築業界で志望動機を書く!ポイント4:建築業界で求められる能力を理解しておく
建築業界で就職を希望する際に志望動機を書くポイントの4つ目は、建築業界で求められる能力をしっかり理解しておくことです。
建築業界での就職を目指すのであれば、事前に業界研究を徹底的に行い、どのような能力が求められるのかを把握しておく必要があります。
専門的な建築知識も大切ですが、建築業界ではその他に主に二つの能力が求められます。
1つ目が「コミュニケーション能力」、そして2つ目が「経験力」です。
「コミュニケーション能力」は、依頼主である施主との打合わせや建築現場の作業員と協調して作業を行う際に最も必要となる能力です。
そして「経験力」とは、建築に関する様々な知識に基づき、合理的な判断を下せる能力です。
特に「コミュニケーション能力」は、様々な職種の人が携わる建築業界では必須の能力。
相手の立場を想像し、意見を汲み取り、反映させる力は、労働環境が変化したとしても欠かせないスキルだと言えます。
建築業界で志望動機を書く!ポイント5:志望動機は簡潔にまとめる
建築業界で就職を希望する際に志望動機を書くポイントの5つ目は、内容を簡潔にまとめることです。
面接官はいくつもの履歴書に目を通し、様々な志望動機を読んでいるので、長い文章は好まれません。
できるだけわかりやすい表現を用いて短くまとめることで、面接官の印象も良くなります。
しかし「文章が短いと意欲が無いと思われるのではないか」「少ない文字数では自身の考えを伝えきれないのではないか」と考える人も少なくありません。
実際のところは、意図や意味を明確に記載し、文章を短く簡潔にまとめることができるということは、相手の立場に立って物事を考えられる人だという印象を与え、応募者にとってもプラスの材料となります。
建築業界で働きたい!志望動機の例文5選
それでは、実際にどのような志望動機が効果的なのでしょうか。
例文をあげますので、ぜひ参考にしてみてください。
建築業界の志望動機例文1:業界未経験者の場合
私が貴社を志望した理由は、貴社の募集要項に未経験でもやる気次第で採用するとの記載があったからです。
私は大学では文系の学部で学んでいたのですが、昔からものづくりに興味がありました。
特に建築業界は何もないところから様々な建築物を生み出すという点で、非常にやりがいを感じられる業界だと考えています。
貴社はその中でも大規模なビルを数多く手掛けられていることを知り、興味を持ちました。
人手不足が叫ばれている業界でもあるので、着実に力を付け、貴社に貢献していきたいと考えています。
建築業界の志望動機例文2:業界経験者の場合
私が貴社を志望させていただいた理由は、これまで自身が培ってきた現場監督、住宅の設計の経験を通して、建築は未来を創造出来るものであることを確信したからです。
そして、その中でも貴社はより良いものを創り続けている企業だと感じたからです。
貴社のホームページに掲載されている施工事例の写真を拝見し、丁寧な内装や安らぎを提供する空間に興味を惹かれました。
これまで身に付けたスキルを発揮し、貴社のお客様により良い空間を提供していきたいと考えております。
建築業界の志望動機例文3:建築設計職の場合
私が貴社を志望させていただいだ理由は、お客様とより近い位置で家づくりを提供していると感じたからです。
私は建築設計職としてお客様と打合せを重ねて、その中でご要望を汲み取り、プランニングし、お客様の理想住まいを形に変えていきたいと考えております。
貴社のホームページも拝見し、貴社では、建築設計と施工管理、営業がチームを組んで、一貫して家づくりを手掛けられていると知りました。
私も今まで培ってきた経験を活かして、お客様の希望を叶える家づくりをしていきたいと考えております。
建築業界の志望動機例文4:土木職の場合
私が貴社を志望させていただいた理由は、今まで全国各地で社会インフラの築造に携わってきた経験を活かし、次は地元の京都府の発展に貢献していきたいと考えたからです。
貴社のホームページを拝見し、貴社は京都府において様々な道路工事における安全管理業務、造園現場の管理業務に関わっていることを知りました。
また私は昨年、1級土木施工管理技士の資格を取得致しました。
資格を取得したことで入社後には規模の大きな現場を管理することも可能となりましたので、自身の能力を発揮し、貴社に貢献したいと考えております。
建築業界の志望動機例文5:施工管理職の場合
私が貴社を志望させていただいた理由は、貴社によって建築された建物に魅力を感じ、私も貴社の一員として施工管理業務に携わりたいと考えたからです。
貴社が手掛けられたある建物を見た時に、どのように建築されたのかが気になり調べたことで、貴社を知りました。
私は学生時代、飲食店でアルバイトのリーダーをを務めた経験がございます。
そこでコミュニケーションの大切さを痛感し、しっかり意思疎通を図りながら仕事を進めることの重要性を学びました。
施工管理の業務においても、コミュニケーション能力は非常に重要だと思います。
貴社に入社後は学生時代に培ってきたコミュニケーション能力を活かし、お客様によりご満足いただける仕事をしていきたいと考えています。
ポイントをおさえて、効果的な志望動機を書こう!
いかがでしょうか?
今回は、建築業界で就職を考えられている方に向けて、有効な志望動機の書き方をお伝えしました。
是非参考にしてみてくださいね。
【おススメ求人】建築設計事務所での設備担当者募集!(大阪)
株式会社 カワイ設計工房
設備だけでなく、意匠と構造も設計し、現場も見ることができるため、デザイン性を求められることも多く、美しい空間をつくりあげることの楽しみに触れることができます。
また戸建住宅から大型物件まで幅広く設計をしていますので、様々な用途の建築に携わることができ、幅広い技術を習得できます。
応募資格・条件
●建築設計事務所に勤務経験のある方
●建築系大学・専門学校を卒業された方
仕事内容
建築の設備図の作図・意匠図・申請図作成・協議などプロジェクトの取りまとめを行っていただきます。
勤務地
大阪府大阪市住吉区南住吉2-4-13
※我孫子町駅(JR線)~徒歩 7分
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給与
月給18~40万円にてその方の能力に応じてご相談に応じます。
昇給 年1回・賞与 年2回
休日・休暇
土曜日・日曜日・祝日
完全週休2日制
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建築業界で働きたい!女性でも活躍できる職種とは?
建築業界は「男社会」?
建築業界の仕事といえば、男社会というイメージをお持ちの方も多いと思います。
男性しか働いていない、筋骨隆々の人じゃないと難しい・・・
こういったイメージがあるため女性には倦厭されがちな建築業界。
しかし現在では建築業界で働く女性の割合が増えており、国土交通省も建築現場で働く女性を増やそうと、様々な取り組みを行っています。
今回は建築業界における女性の働き方についてみていきましょう。
制度の未整備やトイレなど・・・建築業界で女性が働きにくい理由
建築業界で女性が働きにくいとされているのには、様々な理由があります。
例えば育休や産休といった制度が整えられていないことや、建築現場で女性用の更衣室やトイレが設置されていないこと、労働時間が長時間になる、といったことが挙げられます。
トイレや更衣室の問題は少しづつ改善されてきていますが、産休や育休といった制度の整備に関しては元々人手不足の業界であるということがネックになり、いまだに十分とはいえません。
こうした現状からも建設業界において女性を取り巻く環境はまだまだ厳しいと言わざるを得ません。
女性でも活躍できる!建築業界の仕事8種
建築業界は女性にとって、働きやすい職場とは言えない現状があります。
しかし職種によっては、女性が最前線で活躍しているのも事実。
建築業界で女性が活躍している職種には、どのようなものがあるのでしょうか。
1:建築士
建築士は、建築業界で働く女性が最も活躍できる職種であるといえるでしょう。
一級建築士は実務経験が必要となるため、資格を持つ女性の割合は有資格者全体の25%程となっており、女性の一級建築士の数は多くはありません。
しかし近年、大学や専門学校で建築学を学び、二級建築士の資格を取得している女性の割合が増えてきています。
これは国土交通省をはじめとした国や民間企業で、女性の建築士を増やそうという動きがあるからです。
残念なことに、建築士の仕事は激務なので結婚や出産を機に退職する女性も多いのが現状ですが、フリーランスとして独立し、私生活との両立をはかる方も増えてきています。
また女性と男性では、同じ年齢の一級建築士でも年収で200万円ほどの給与格差があり、女性の一級建築士は給与が少ないという現状があります。
背景には女性の建築士は、出産や育児でキャリアを中断せざるを得ないというのが実情があるようです。
2:建築積算士
建築積算士も近年女性の活躍が顕著な職種です。
建築積算士という職種には耳慣れない方も多いかもしれませんが、建築物の工事費について数量算出から工事費算定までを行う専門家として現在注目されています。
公益社団法人日本建築積算協会が認定する民間の資格で、官民合同で制定された「建築数量積算基準」等を活用し、的確な工事費を算定するプロフェッショナルです。
資格を取得しているのは、設計事務所のコストを担当される方、建設会社のコスト部門や工事部門現場管理を担当される方、積算事務所に勤務されている方、官公庁のコスト管理を担当されている方、インテリアやリフォーム関連会社に勤務されている方などが挙げられます。
建築積算士の年収は経験により異なりますが、400万円~900万円前後と言われており、高収入が見込める職種でもあります。
実際の建築現場では力仕事が必要なこともありますが、建築積算士は現場に行くことがないため、女性の活躍が見込めます。
建築用語や工程などの理解が必要となりますが、資格を取得しておけば未経験でも就職が可能です。
3:施工管理技士
施工管理技士は国家資格であり、営業所内で請負契約締結における技術的なサポートや、注文者への技術的な説明や見積もり作成などが主な業務となります。
また主任技術者として小規模の元請工事や下請工事に配置され、1級施工管理技士は大規模な元請工事の監督者となることも可能です。
施工管理技士は建築現場での勤務となるため女性には敷居が高い職種ですが、近年では女性の割合も増えてきています。
最近では建築現場で働く女性の増加に伴い整備が整えられている現場も多く、女性用のトイレやシャワーなどの設備も完備される現場もあります。
施工管理技士は国家資格のため、女性でも安定した収入が得られることが最大の魅力。
仕事内容は体力的に大変な面もありますが、女性ならではの観点から管理や改善などの提案ができることで評価が高まっています。
4:リフォームプランナー
現代はライフスタイルが多様化し、環境保護の観点からも建築業界ではリフォームやリノベーションが注目されています。
そんな今の時代に需要が高まってきているのが、リフォームプランナーです。
リフォームプランナーは依頼者の現在の住まいへの不満や要望、デザイン、予算などをヒアリングし、専門的な知識でプランニングし、生活の質の向上を目指すのが主な仕事です。
会社によって業務内容は多少異なりますが、リフォームプランナーは、依頼主の要望を聞き打ち合わせをするだけでなく、実際にリフォーム現場へ出向くことがほとんどです。
リフォームプランナーは結婚や出産、育児といったライフステージの変化を経験した女性にこそ最適な職種といえます。
実際の家庭生活の中で感じる疑問や要望を、リフォームプランナーという仕事を通じて活かすことができるからです。
そういった意味でも、リフォームプランナーは一旦家庭に入ってブランクを経た女性にこそ、選んで頂きたい職種といえます。
5:インテリアデザイナー
インテリアデザイナーも女性におススメの職種といえます。
インテリアデザイナーは、建築物の内装や、家具・インテリア雑貨などを含めた、室内空間を総合的に設計する仕事です。
依頼者や建築業者と打合せを重ね、より過ごしやすく快適な空間を作り出すことが重要となります。
インテリアデザイナーは、家具や照明器具の設計を行いますが、インテリアエレメントの配置や室内の構成も大切な仕事です。
建築の企画段階から関り、完成まで監督することもあります。
インテリアデザイナーは企業に勤めるだけでなく独立してフリーランスとして働く事も可能な職種。
専門の資格はなく、インテリア設計士やインテリアコーディネーターなどと関連が深い仕事といえます。
6:CADオペレーター
建設業界で女性におススメの職種6つ目はCADオペレーターです。
従来建築系のCADオペレーターのは、手描きで描かれたラフ図面からCADに正確な寸法値を入力する等、アナログ図面をデジタル図面としてトレースする業務が一般的でしたが、近年は設計者が直接CADで平面図を作成することが多くなっています。
そのため、作図自体は設計者が行い、編集や修正作業、平面図から情報を読み取りった上で断面図や展開図を作図する作業を、CADオペレーターが担うという形で仕事がすすめられる場合が増えてきました。
資格が必須の職種ではありませんが、建設業界に携わるCADオペレーターは建築CAD検定の資格を持っておいた方がいいでしょう。
従来のようなトレース作業中心の業務は減少傾向にあるので、建築知識を身につけて設計補助として働けるようにしておくことをおススメします。
建築系CADオペレーターとして働くには、2次元と3次元の作図スキル、ExcelやIllustratorやPhotoshopなどのDTPスキルも必須となります。
7:歴史的建造物の保存修理設計技術者
耳慣れない方も多いとは思いますが、歴史的建造物の保存修理設計技術者も女性の活躍が期待される職種です。
歴史的建造物の修復や保存などに関することが主な業務になります。
文化財建造物の保存修理の流れは以下の通りです。
まずは事業の計画段階で、建物の構造と傷み具合を調査し、建物の実測や検査を行い、現状図面や資料を作成します。
それから、修理にかかる費用や期間を算出するのですが、その際、建設当時の文献や技術資料、時代が古い場合には古地図や古文書も参考にします。
修理に着工してからも、解体しながら各寸法を実測し、破損の状況や仕様などを調査していきます。徐々に建設当時の時代背景や作り手の意図、技術の変遷などがわかってくるので、それに応じて修理の方法を決めていきます。文化財の所有者などを交えて補修の方針や修理後の活用などを協議しながら、方針に応じて当初の計画を見直し、修理後の建物について詳細に設計をしていきます。その後は、設計通りに工事が進むよう、監理を行います。デスクワークよりも実際の建物に触れて考えることが必要な仕事といえます。
歴史的建造物の保存修理設計技術者として働くには、文化財建造物の多い地方自治体の職員となったり、保存修理を担っている社団法人や民間企業に就職する必要があります。
これから先、近代以前の建物の修理や活用がいっそう求められると考えられるため、耐震補強や設備の更新に関しても最先端の技術を取り入れ、建物を再生することが大切になるでしょう。
8:左官職人
左官職人は、工事において鏝(こて)を用いた「塗り」の技術を駆使する職人のことを指します。
土や漆喰(しっくい)の他、珪藻土などを塗って壁を仕上げたり、タイルを貼ったり、レンガやブロックを積んだりすることも左官職人の仕事です。
左官職人の仕事は、繊細さやで丁寧さが必要となることから女性にはぴったりの仕事だと言えます。
女性は結婚や出産、育児などのライフステージの変化がありますが、左官職人は技術を身に付けるまでに数年を要することから、代わりの人員の確保がしにくく、ブランクがあっても復職しやすいというメリットがあります。また基本的に朝型の仕事であることや、繁忙期以外には残業が少ないことも女性にとっては有利な仕事だといえます。
女性ならではのスキルを活かして建築業界で働こう
いかがでしょうか?
女性にとっては敷居が高く思われがちな建築業界ですが、女性ならではの適正を活かして働く事は十分に可能です。
建築業界に占める女性の割合も、増加傾向にあります。
是非視野を広げて、様々な職種にチャレンジしてみてくださいね。
【おススメ資格】インテリアコーディネーター資格とは?合格率や難易度を解説!
インテリアコーディネーター資格とは?
インテリアコーディネーターとは、新築やリフォームなどを行う際に、快適な住空間を提供すべく適切な提言や助言を行う専門職です。
インテリアコーディネーター資格はインテリア産業協会によって認定される民間の資格となっており、資格試験の受験者数は2020年度で7,908名と非常に知名度いのが特徴。
また特に女性に人気がある資格で、2020年までの過去5年間の合格者のうち74%が女性という結果です。
住宅関連やインテリア業界への就職・転職を目指される方には、非常に役立つ資格ですので、是非取得してください。
インテリアコーディネーター資格試験概要
インテリアコーディネーターの資格試験は、年に1度しかありません。
[1次試験] 毎年10月(第2日曜)
[2次試験] 毎年12月(第1日曜)
1次試験はマークシート式の学科試験です。
・インテリアに関する歴史や法規
・建築物の構造や構法に関すること
・木材やタイル、石、その他建材に関すること
・光、音、熱などの室内環境に関すること
・給排水や換気など住宅設備に関すること
・インテリアコーディネーターの職務に関するものなど
インテリアや建築に関する知識が幅広く問われる内容となっています。
2次試験は、プレゼンテーションと論文です。
1次試験で問われた知識を踏まえて、図面での表現能力と、インテリアに関する考え方を文章表現できるかを問われます。
2次試験では、実際の現場での提案力や実践力が求められているといえるでしょう。
★詳細はインテリア産業協会のホームページからご確認ください。
インテリアコーディネーター資格試験の難易度は?
インテリアコーディネーター資格試験の合格率は、2020年の結果が24.1%となっており、誰でも合格できる容易な試験とは言えません。
合格するためには、対策を立ててコツコツ勉強を進めていく必要があります。
特に最初の関門である1次試験の合格率は、2020年は34.1%となっており、まずはこの1次試験突破に向けて勉強を進めていく必要があるでしょう。
2次試験に関しては1次試験終了から2ヵ月弱という短期間で、いかに集中して学習を進めていけるかがポイントとなってきます。
1次試験に関して最もネックになるのは、出題される範囲が広いということです。
覚えなくてはならない内容が多岐に亘り、また普段耳にしない専門用語も頻出するため、インテリアや建築に関する知識が全くない状態から合格を目指すには、難易度が高いというのが実情です。
自分に合った学習方法を探すことから始めよう
一口にインテリアコーディネーター資格取得のための学習方法と言っても、ネット上には様々な情報が溢れています。
専門学校や通信講座、独学のための参考書・・・。
自分にはどのような学習方法が合っているのか、探すことがインテリアコーディネーター資格取得の第一歩であると言えます。
今年の1次試験までにはまだ時間がありますから、まずは情報を集めることから始めてみてくださいね。
【おススメ資格】建築施工管理技士資格とは?難易度や合格率を解説!
建築施工管理技士とはどんな資格?
建築施工管理技士とは、オフィス・マンション・学校などの建築工事現場において、主任技術者・監理技術者となるために必要な資格です。
実際の工事現場において建築施工管理技士は、建築現場で工事の進行を管理し、目的の建築物を目標の工期で完成するよう監督します。
具体的には、建築工事の設計図や施工図の確認、工事の全体像や管理の流れの把握、現場の人員管理や工程管理、さらに施工業者との打合せから、着工後の現場の安全管理や技術指導に至るまで、幅広い業務を担当します。
建築現場においては作業員と直接やり取りを行うため、コミュニケーション能力も必要な仕事です。
建築施工管理技士資格には1級と2級がある
建築施工管理技士の資格は「1級」と「2級」に分かれています。
どちらも施工計画の作成や工事現場の管理を行う仕事ですが、両者の違いとして、担当できる工事の規模や役割の違いが挙げられます。
「1級」の資格の所持者は、大規模な建築工事の主任技術者や監理技術者になることが可能です。
一方「2級」の資格では、中小規模の工事のみを担当でき、さらに主任技術者のみになることができます。
以上のことからも「1級」の資格を取得している方が、より幅広い業務を担当できることがお分かり頂けると思います。
建築施工管理技士資格試験の概要
建築施工管理技士資格試験は「1級」と「2級」共に、年に1度行われます。
「1級」「2級」共に1次検定と2次検定が行われ、「2級」は同日に1次と2次が行われます。
各級とも、1次検定の受験資格に関しては細かい規定が設けられており、誰でも受験できる資格とは言えません。
▲2級建築施工管理技士受験資格表
※表の区分イ〜ハのいずれか一つに該当する方が受検申込可能
(一般財団法人施工管理技術検定ホームページより)
▲1級建築施工管理技士受験資格表
※表の区分イ〜ハのいずれか一つに該当する方が受検申込可能
(一般財団法人施工管理技術検定ホームページより)
令和4年度に関しては、「2級」は11月13日(日)に実施予定、「1級」の1次検定は6月12日(日)、2次検定は10月16日(日)に実施予定となっています。
「1級」「2級」ともに、1次検定は学科試験になっています。
四肢択一マークシート方式の試験となっており、現場施工の知識だけではなく、現場監督として必要な知識も要求されます。
具体的には、建設機器・建設設備・建設材料に関する一般知識、専門的な工事に関する技術的知識・ノウハウ、遵守する必要のある法律の知識、マネジメント(工程管理・原価管理・品質管理・安全管理)の知識などです。
2次検定は、論述試験です。
受験者が工事現場で経験してきた施工管理の内容を記述方式で回答する内容となっています。
担当した工事の名称や内容、課題・問題点、解決方法などを正確に論述し、分かり易く伝えることがポイント。
問題の意図に沿って論述していくことが重要です。
建築施工管理技士資格の合格難易度は?
2級建築施工管理技士の合格率は、1次検定(学科試験)の近年の平均合格率は35.84%、2次検定の平均合格率は28.88%だと言われています。
また1級建築施工管理技士の合格率は、1次検定(学科試験)・2次検定ともにおよそ30~40%、総合では16%程度であると言われています。
いずれも合格率は高くなく、難易度の高い試験だと言えます。
資格取得のためには、現場でより多くの経験を積むと共に、建築学や施工管理法などの知識を学んでいく姿勢が大切です。
合格率を上げるための学習方法は?
1次検定(学科試験)は3か月~半年間で対策が可能
1次検定(学科試験)に関しては、過去問題を活用して繰り返し解き、出題傾向や難易度を把握することが大切です。
3か月~半年間、地道な勉強を続ければ、1次検定(学科試験)は合格できるでしょう。
下記の流れで学習を進めると効果的です。
解説書・過去問題集の勉強・演習
まずは解説書・過去問題集の書籍を購入し、基礎知識をインプットしていきます。
解説書で基礎知識をインプットした後は、過去問題を繰り返し解いて理解度を上げて、知識を深めていきます。
過去問題に関しては10年分を用意し、全問正解するまで取り組みましょう。
模擬試験を受験しよう
様々な予備校が模擬試験を実施しているので、本番に臨む前に模擬試験を受験しておくことも大切なポイントです。
試験会場の雰囲気を体感し、時間配分などに考慮しながら問題に取り組みましょう。
模擬試験問題は、試験主催者が本番の試験問題を想定・分析した上で問題を出しているので、間違った問題があれば丁寧に復習することも重要。
そうすることで試験本番に余裕を持って臨むことができ、実力を発揮できます。
2次検定の学習も過去問題への取り組みが重要
2次検定の学習も、過去問題に取り組み、出題傾向を把握することが大切になります。
論述力が試される試験となるため、とにかく書き始めることが大切です。
予備校や通信講座などを利用して、添削などの受講を検討しても良いでしょう。
そういったものを積極的に活用することで、効率的に論述力を向上させることができます。
2次検定のポイントは、自分自身の工事経験を試験採点者にどれだけ分かり易く伝えるかにあるので、ある程度の文章量を書くことが必要です。
過去問題の模範解答を確認しながら、真似て書いてみるのも良い対策であるといえます。
建築施工管理技士資格してキャリアアップに繋げよう
今回は建築施工管理技士資格の概要や合格難易度、勉強方法について解説しました。
建築施工管理技士の資格を取得することで、自身のキャリアアップに繋がるだけでなく、勤務している建設会社にとっても様々な工事などを受注する際にプラスとなるため貴重な存在となります。
簡単に合格できる資格ではないですが、コツコツ学習を続けることで取得が目指せる資格です。
この機会に、是非取得をめざしてみてくださいね。
基本的な建築図面の種類と役割をご紹介!
建築図面と一口に言っても、その種類は多岐に亘り図面の目的も様々です。
設計者は敷地に建物を設計する際、施主や工事を請負う施工業者、そして市役所や消防などの確認検査機関等など様々な人に伝わり易い図面を作成する必要があります。
今回は建築図面の主な役割とその種類についてみていきましょう。
そもそも建築図面とはどんなもの?
建築図面とは設計図とも呼ばれ、施主、設計者、施工管理者の間でどのようなうな住宅や建物を建築するのかという認識を共有し、意思疎通を図るための重要な方法となります。
建築図面は大きく分けて、「基本設計図」、「実施設計図」、「施工図」等があり、そこからさらに細かく分類されています。
基本設計図・実施設計図・施工図の違いを知ろう
「基本設計図」、「実施設計図」、「施工図」にはそれぞれどのような違いがあるのでしょうか。
詳しくみていきましょう。
「基本設計図」とは?
「基本設計図」とは、建築基準法規制などの条件を加味しながら施主が希望する間取り、構造、材料、設備など建物の基礎的となるものを図面化したものです。
一般的には、建築の予備知識がない施主に図面を理解してもらうという目的で作成されます。
施工が始まった後では変更することが困難になるため、この段階で設計者は施主と十分に話し合い、設計内容を理解してもらえるように努めます。
特に施主に建築法規に基づいた制限や条件を説明し、納得してもらう事が非常に重要になります。
話し合う内容に関しては、近隣の環境、敷地の立地条件、地盤の状況、建物の使用目的や規模、耐用年数、建物の仕様、収支計画、敷地の立地条件、地盤の状況、などが挙げられます。
これらの調整が済むと「平面図」、「立面図」、「断面図」、「矩計図(かなばかりず)」、「計画説明書」、「配置図」、「外構・主要部分の展開図」などや「電気・給排水などの設備計画概要書」などが作成されて、「実施設計図」の作成に移ることになります。
「実施設計図」には様々な種類がある
「基本設計図」が作成されると、次は建設会社や工務店に工事を発注するための「実施設計図」の作成に移ります。
「実施設計図」は大きく分けて「意匠図」、「構造図」、「設備図」の3種類があり、そこからさらに細分化されています。
「意匠図」とは建築物の形状や全体構造、空間、間取り、意匠(デザイン)、仕様関係などを記入する図面です。
「意匠図」には、主なものだけでも「平面図」、「断面図」、「立面図」、「矩計図(かなばかりず)」、「天井伏図」、「展開図」、「平面詳細図」、「配管図」などが挙げられ、詳細な図面が作成されます。
「構造図」は建築物の柱や梁など建物の構造部材を示す図面で、安全性に関わります。
「設備図」は照明やコンセントなどの電気配線、給排水やガス管などの配管・配線図のことで、各設備の位置や数などを示した図面です。
「施工図」とは?
「竣工図」とは工事において、現場で施工担当者が実際に作業するために必要となる図面です。
設計者は「竣工図」において、寸法や器具の個数、配線ルートを記載し、各作業エリアごとに施工図を作成する必要があり、
「平面詳細図」、「躯体図」、「総合図」などの種類に分けられています。
「平面詳細図」は平面図の縮尺を拡大して書いたものです。
建具の寸法、壁厚寸法、躯体寸法など詳細な寸法まで明記したもので、仕上げ部分の作業のために建物の空間を実際に表現する重要な図面です。
断面の状況なども判断し、屋内の高さ、フローリングの方向、納まりや仕上げなどまで記入していきます。
「躯体図」は建物の柱、壁、梁、床、天井、屋根、階段などの骨組みを作る躯体工事を進行うために、構造図と平面詳細図などを元にして作成されたものです。
コンクリートの打設位置や寸法、通り芯、壁芯、コンクリートの断面寸法などが詳細に記入されます。
「総合図」は電気設備、空調設備、衛生設備などの各設備機器を配備するために作成されるものです。
建築情報だけでなく、壁や天井の表面に見える器具などを表現し、これによって納まりを検討します。
図面の種類を知って仕事に役立てよう
いかがでしょうか?
一口に図面と言っても、色々な種類があることがお分かり頂けたと思います。
是非、参考にしてみてくださいね。